あらすじ
この本にはどんな表紙が似合うだろう? イラスト? 写真? それともロゴだけ? 紙の種類は、帯の有無は、中身の文字組みはどうしよう? こうして試行錯誤を繰り返して、時には編集や作家と熾烈に火花を散らせながらも、その本だけのぴったりなデザイン“本の表情”を生み出すのが『装幀家』の役割だ。それを信条に出版社の装幀室で働く本河わらべは、その男の言葉が信じられなかった。巻島宗也。手がけた本がことごとく売れる気鋭の装幀家。「本の内容には目を通さない主義だ。中身を読もうが読むまいが、売り上げが変わるとでも思っているのか?」
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
一冊の本が出来上がるのには沢山の人達の努力が詰まっている。その中の装幀を作る人達にスポットを当てたお話。
装幀は本の顔であり、いかに読者の目を引けるか興味をそそり手に取ってもらえるかが重要。タイトルの置く位置や文字のデザイン、帯の文章など全てが噛み合って真の本の表情になる。
すごく胸の熱くなるいい本に出会えたなぁと思いました。私も色々な本の装幀を見るのが好きで、本屋さんに行くと何時間でも眺めていられる( *¯ ꒳¯*)
3章で明かされる本河と巻島の関係性も衝撃だったし、ラストすごく感動しました。オススメです♪