【感想・ネタバレ】男ともだちのレビュー

あらすじ

誰よりも理解しながら決して愛しあわない二人

冷めた恋人、身勝手な愛人、誰よりも理解している男ともだち……
29歳の女性のリアルな姿と彼女をとりまく男たちを描く直木賞候補作。

29歳のイラストレーター神名葵は、
関係の冷めた恋人・彰人と同棲をしながらも、
身勝手な愛人・真司との逢瀬を重ねていた。

仕事は順調だが、ほんとうに描きたかったことを見失っているところに、
大学の先輩だったハセオから電話がかかる。
七年ぶりの彼との再会で、
停滞していた神名の生活に変化が訪れる――。

解説・村山由佳

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Posted by ブクログ

ネタバレ

✶印象に残った言葉✶

「好きな世界があるということは排除している世界があるということだ。」

「祈ることは嫌いだ。夢を口にしたいとも思わない。祈りはどこか他人本願な気がするし、夢を口にしたら夢を持っているという事実だけで満足してしまいそうだ。夢という響気は現実的ではない。プロになってからは神仏に祈ったこともない。初詣にすら行かない。夢なんて実現しなければ、頭の中にあるだけの絵と同じ。描かねば、ない。」

「時々、ハセオは煙草を吸いにベランダにでた。湿った冷たい空気がさぁっと入ってくると、私も裸足ででて外を眺めた。寒さは感じなかった。むしろ、清々しかった。白い息がハセオの吐く煙に溶けていく。」

「身体と身体の境目をなくすことはこんなにも容易いのに、互いの状況や心を理解し合うのはいつだって難しい。」

「旦那や彼氏や愛人では駄目な時ってあるもの。ただ話を聞いて優しくしてもらいたい時があるよね。でも、女ともだちじゃなくて、そこはやっぱり男ともだちじゃなきゃ埋められない。弱っている時は心の女の部分を慰めてもらいたい。それは、すごく、わかるよ。でも、近付き過ぎてしまったら失っちゃうもんね。」

「なんにもないんなら、一回、全部なくしたらええんやって。残ったもんにしがみつくな。」

「女の大半が蝶のモチーフを掘りたがるんだって。女は変わりたい、変わりたいって思う生き物みたいよ。」

「秘すれば花、秘せずは花なるべかはず。」

「「もし世界の終わりの日がきたらさ、なにしたい?」唐突な質問だったはずなのに、私は迷わず答えていた。「見ていたい」全部、全部を見たい。醜いものも美しいものも、全て。ハセオは私を見下ろすと、笑った。目を輝かせて、浅黒い肌に白い歯を覗かせて、子どもみたいに笑った。「俺も。俺も世界が終わる様を見ていたいんだ」」

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2026年06月14日

匿名

ネタバレ 購入済み

リアルで考えさせられた作品です

男と女の関係
セックスって何のために
好きな人ってどんなポジションにいるのだろうか

色々と考えさせられた作品でした。

自分も似たような経験があります。相手にとってどのような自分でいたら良いのか、どんな言葉をかけたら良いかなどを神名目線で一緒に考えながら読むと面白いです。

欲望って誰にでもありますね。

#切ない #共感する

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2024年08月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハセオのこと、途中からどんどん人として魅力的に思えてきてしまったし、なんだかんだカンナにとっては良いヤツ、良い以上の最高なヤツなんだなあと思った

自分とは違う異性であり男の姿をしているけれど、ただ見守っていてくれたり、カンナのためだけの言葉を掛けてくれる、親友みたいな父親と娘のような、友達や恋人や夫婦といった枠を飛び越えたまた別の名前の無い関係性な気がした

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後ハセオと結ばれるのを期待した自分がいた。
だから自分は男女の友情なんて信用してないタイプで、だけど読んでいて、あぁ、こんな男ともだちがいたらいいなあと思ってしまった。
一線なんてすぐに超えてしまいそうな関係やのにハセオとカンナの間にはそれがありそうでなかった。
共感部分もあり、自分も同じように感情移入してしまいました。
読んで良かったです。ありがとうございました

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2026年06月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ハセオみたいな考え方に憧れてしまうな〜
さらっとしてて、おれさまで、まぶしくて、今を最高に生きてるかんじ

カンナの宝物だからこそ近づくのがこわいって感覚も、ずっとずっと変わらないで欲しいし関係が壊れないでいて欲しいっていうのも、なんかぜんぶわかりすぎてふるえた
その辺りの絶妙な心境が上手すぎませんか、、神様の暇つぶしもだけど、ほんとにこの心境も刺さる人にはぶっ刺さる気がする、なんかやだなあって心境の方に生きていたかった気もする(?)

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2026年06月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みはじめてしばらくは、
登場人物に嫌悪感しか出てこず笑
リタイアしてしまいそうでしたが、
気がつけば、ハセオのことがとっても気になる存在になってました!

こういう一目おける人からの特別感、
彼女ではないけど、ある意味、彼女よりも近い関係性にキュンとさせられました。

これから先、カンナは新しい彼と真っ当に生きていって欲しい。

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2026年07月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「ねえ、ハセオにとっての愛情ってなに?」
「あ?」とふり返る。黒い瞳と目が合う。
「そうやな」 「見ててやることかな」

肉体関係がないけど誰よりも近い男女のはなし
他の作家の作品でも交際相手より仲がいい男女はいたけど、神名とハセオの2人は彼らよりなんか会話や雰囲気、行動が付き合っていてもおかしくない、、けど実際には一切ないという絶妙な距離感がすごいと思った。


最後までどっかでこの関係は変わるかな、もし変わったらどこにでもいるただ距離が近い、付き合う直前のカップルみたいで陳腐だなあと思っていたので、最終的に全く変わらなかったのも嬉しかった。

作中では基本的に弱った神名をハセオが慰めたり、背中を押すことが多く、ハセオが話そうとしない自分の過去や日々の苦しみみたいなものは見せなかったから、いつかハセオ側からも打ち明けるような関係になったらいいなと思った。

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2026年06月01日

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