あらすじ
▼第1話/人魚は笑わない[前編]▼第2話/人魚は笑わない[後編]▼第3話/闘魚の里[前編]▼第4話/闘魚の里[後編]▼第5話/人魚の森[前編]▼第6話/人魚の森[後編]●主な登場人物/湧太(元は漁師。人魚の肉を食べ500年間不老不死のまま生き続けている)、真魚(まな。女ばかりの不思議な里で育てられた少女。気が強い娘)●あらすじ/若者であふれる真夏の海辺を、薄汚い格好をした男が地図を手に歩いていく。その男、湧太の目的地は野摺崎。そこは、険しい山と岩壁ばかりの海岸に囲まれた秘境であった。湧太は、500年前に人魚の肉を食べ不老不死になった体を元に戻してもらうため、人魚を探す長い旅を続けていたのだ。湧太が山中に分け入っていくと、そこには人知れず、しかも女だけが隠れ住む村があった。女たちは、なぜか真魚という少女に足かせをはめ、監禁するように育てていた…(第1話)。●本巻の特徴/湧太と真魚の出会いを描く「人魚は笑わない」のほか、“人魚”と“不老不死”にまつわるエピソードを収録した全6話。遠い過去、湧太が流れ着いた島で助けられた凛との出合い。そして、人魚を執拗に探す、砂や逆髪島の海賊衆たちとの渡り合いを描く「闘魚の里」。旅の途中で真魚とはぐれてしまった湧太が真魚を探すべく辿り着いた場所は、人魚の肉が隠されているという森だった…表題作でもある「人魚の森」。2003年10月のTVアニメ放送開始を記念して、新装版で発売!!●その他の登場人物/凛(湧太が流れ着いた鳥羽島の娘。女ながらに若頭として島をまとめる)、逆髪の頭(鳥羽島の隣にある逆髪島の海賊衆の頭。行動は残虐非道)、砂(いさご。逆髪の頭の女房。頭をたきつけて人魚を探させている)、登和(とわ。人魚の森の中にある、神無木家に住む白髪の少女)、佐和(さわ。人魚の森の中にある、神無木家に住む老婆)、椎名(神無木家にかかわりが深い老医師)●その他データ/巻末に、連載当時の表紙及び予告イラストを収録。
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強烈。
その肉を食べれば不老長寿をもたらすと言われている人魚にまつわるお話。
わたしも子供のころは不老長寿になりたいとか思っていたけれども、偶然本誌でこの巻の最後の話を読んで、思い直した記憶がある。
久しぶりに読み返して、とても懐かしく、また新鮮だった。
人魚の生き血を飲んで不老になった女性が、「ずるい人……」と泣くシーンがあるのだけれど、その絵が長いこと頭の中にこびりついていた。
はずなんだけども。
記憶の中の絵は女性が目をわずかに開いていたけども、実際の絵はしっかりつぶっていた。
記憶違いか、コミックス収録にあたって書き直されたのかは定かでない……(記憶違いだよ!)
ところで、伝説なはずの人魚が、やたらめったら出てくるところはちょっとウケた。
不老不死という呪いに翻弄される人々の悲哀が描かれる人魚シリーズ。
人の愚かさや化外のものの恐ろしさ、不死たる故の苦しみの中で主人公勇太のあくまでも前向きな人間性が良い。
また勇太と真魚の関係ややりとりの、切なくもロマンチックな感じにグッときました。
しみじみと感じ入るいい漫画です。
懐かしい
子供のころ、友達に勧められて一緒にアニメを見たのを思い出して購入。少しグロテスクで猟奇的な内容はあるものの、人は命に終わりがあるからこそ幸せなのだと考えさせられる作品。終わりのために生きる勇太の出会いと別れは切なくも悲しい旅。いつか真魚とともに幸せになってほしい。
Posted by ブクログ
高橋留美子さんの作品の中で一番好きなシリーズ。
湧太も真魚も毎回死ぬ思いしてるしてて痛々しいけど、登場人物が人魚を巡っての生への業がなんか切ない。
また新作を描いてほしいなと思ってます。