あらすじ
かつて敏腕セールスマンで鳴らしたウイリー・ローマンも、得意先が引退し、成績が上がらない。帰宅して妻から聞かされるのは、家のローンに保険、車の修理費。前途洋々だった息子も定職につかずこの先どうしたものか。夢に破れて、すべてに行き詰まった男が選んだ道とは……家族・仕事・老いなど現代人が直面する問題に斬新な手法で鋭く迫り、アメリカ演劇に新たな時代を確立、不動の地位を築いたピュリッツァー賞受賞作
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Posted by ブクログ
この歳になってようやく理解できるようになった作品。
人生を浪費すれば、つけがまわってくる。
人生を甘くみれば、しっぺ返しされる。
盲信は不幸しか生まない。
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この本は3年前に読むべき本だった。3年前に読んでいれば間に合っていたかもしれない。読後はまずその後悔の念が先に立ち、そして涙した。良い本に出会うことは、それなりにあることだけど、良い本に良いタイミングで出会うことはめったにない貴重なこと。今回は良いタイミング出会えなかったけれど、これから良いタイミングで出会えるよう、変わらず本を読んでいきたい。そういう思いを新たにした本でもありました。
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ラストは分かっていても、苦しまずに読み切ることはできない本。
結局は自分を欺瞞していないか、自分を切り売りしていないかということに尽きるんだけども。
そうしていると自分がなくなってしまう、人間社会はそういう危険に満ちている。
ハッピー(セールスマンの息子、次男)が父と同じ生き方を決意するところも哀しい。
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映画ある?
演劇は見れないか。
演劇だから…、話は地味
日本語だから…
実際どうなんだろう…
想像できないなぁ…
今でも色褪せないように思う
中国でも上演してるの凄い…
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段々ときつくなっていく…。正直、ウィリーを過去の栄光にしがみつく不甲斐ない男だと思ってしまった。現実にいたらそれこそ厄介なおじさんってかんじ。
でもこうやって作品で昇華されると何ともやるせない。
舞台上でみたいと思った。
Posted by ブクログ
舞台を観たことをきっかけに、本気で読みました。
歳を重ねたせいか、ウィリーも、リンダも、ビフもハッビーも、なんだかまずいなあと思いながら読みました。ウィリー→ハッピー→リンダ→ビフの順にまずい…
でも、若い頃はそのまずさに気づかなかったし、この話の深さがわからなかった。
誰が悪いわけでもなく、現代にも通じる…
セールスは、資本主義に必要だが、人として生きることをやめさせてしまう…
そんな風に感じないで、セールスが天職の人もいるのでしょうが…
追記
ウィリーは本当はどうしたかったのか…
リンダがビルの話に乗らなかったことは責められないけれど…
こういう家族は今もあるでしょう。
ところで、読む前は「サラリーマン」の話と思っていたふしがあり…バカです…
Posted by ブクログ
第二次世界大戦後のアメリカが舞台。60代なかばの父親がセールスマンのしごとを首になり、自分の息子に夢を全て託すも、息子は定食が定まらず女遊びにかまけている有様。成功した兄や幼かった息子の輝かしい未来を夢見ていた時代を幻覚し、独り言が耐えない。
最後、自分の死の保険金を息子にやれば、自分の成功した息子という夢を潰さなくてすむと考え自殺する。
辛いので読み返せない。胃が痛かった…。
この本はタタール人の砂漠の感想で触れていたのがきっかけ。
戯曲の台本なので小説よりも描写がすくない。そこは物足りない。
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ある男の敗残の人生を酷く赤裸々に映した傑作戯曲(名作!)。読者は(あるいはその舞台の上に観客は)哀れで惨めな蝕まれたような主人公に、またはその息子たちに自分の似姿を見つけることだろう。苦々しい思いがこみ上げてくるのは突きつけられた現実(人生の無惨)を生々しく呼び起こさせるから、ごまかしを払って敗北の真実(ほんとう)を照らしだすから。
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理想ばかり追い求め、現実をおざなりにしてきた家族の悲劇。
後半になるにつれ息が詰まるようで、それなのにページをめくる手が止められなかった。
すこし「下流の宴」に通じるところがあるかな、と思う。
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複数回の映画化もある名作戯曲。書かれたのが70年前とは思えないほど、現代にも当てはまるテーマに驚く。救いのない話ではあるが、胸に突き刺さるものがある。
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社会に出て働いていれば、読んでいて不安になるような内容。
ずっと自分は一人前にやってきて、成果を上げてきたと思っていたのに、振り返ってみたら自分の人生は空っぽだったと気づいたとき。それが若いうちならまだ救いはあるかもしれないが、晩年であったとき。その時感じる絶望は恐ろしいものがある。
しかし、なんだってこんなに勝者になることに拘るのかね。
自分は仕事のなかで自分を切り売りしていないか。
磨り減らすだけの毎日ではないか。
時々はしっかり考えてみたい。
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セールスマンの非業の人生は、まさに現代サラリーマンの姿…。
僕としては、無能な息子にシンパシーを感じてしまった…。
オヤジよ・・・。
オレはがんばっているよ・・・。
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冬木先生のお勧め本です。
ひとの死に対して、なぜという感情は常に付きまとうものだと思う。
なぜその人は死んだのか、という疑問なら簡単に解決できるけど。
癌だったから。事故にあったから。自殺したから。
でも、なぜその人が死なねばならなかったのか。なら話は少し変わる。
なぜ、よりにもよってあの人が癌にかからなければならなかった。
なぜ、よりにもよってあの人が事故にあわねばならなかった。
なぜ、よりにもよってあの人が自殺しなきゃならなかった。
なぜ、いったい何がそこまであの人を追い込んだ。
主人公のウィリーを殺したのは肥大した自意識と現実との落差だったけど。
なぜ途中で誰も気づかなかったのか。
息子が、ウィリーが死ぬ直前に気づいたように気づくことだってできたはずなのに。
ウィリーの葬式の後、妻は何度も繰り返す。
「あたし、どうしても泣けないの。私にはわからない。なぜあんなことなさったの?」
陰鬱な気持ちで本を閉じたら、そのとたんに知人が亡くなったという知らせがあった。
妻の気持ちがとてもよくわかった。
なぜ、と思っても思っても答えが返ってくることはない。
だから泣けないんだ。
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歩合だけで 隠退なさってしまった 海軍工廠しょう 農奴が水桶を 当時としては斬新だったフラッシュバックの手法で過去を挟みながら たいげんそうご大言壮語する内容空疎なアメリカ男を描いて らくはく落魄の老セールスマン 心の襞 女優マリリン・モンローと結婚していたことでも知られる
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death of a Salesman, a drama in USA, by Arthur Miller. Willy Loman, the main character of this story has mental disease.
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タイトルがアーサー・ミラー1になっているが「セールスマンの死」というタイトルの劇の台本。
混乱していく主人公に向け、登場人物が入り乱れたり、音楽が不穏になっていく様は、確かに劇でなければ表現できない。本を読んでいても、舞台が想像できる。
クライマックスに向けてカオスになっていく中で語られる「セールスマンの死」、そしてその妻の様子が恐ろしく悲しく、胸が痛くなる。