あらすじ
いつか、この日々を忘れたとしても、魔法の言葉が私を生かし続ける。『プリンセスメゾン』の著者が描く、地方都市に生きる女子高生達の切なくも可愛い青春群像劇。 たえ子:成績トップの転校生。マラソンが苦手。家でも学校でも寡黙。 久子(ひさこ):読書や分筆を好む文学少女。毛深いのがコンプレックス。 ピコ:徹夜でゲームをして目にクマができがち。がんちゃんの膝によく座る。 ひーちゃん:がんちゃんを毎朝迎えに来る幼馴染み。基本無表情。足が速い。 がんちゃん:朝に弱い。おしゃれが苦手。心配性で誰にも優しい女の子。 「素直になったら恥かくだけや。私は鋼鉄のバリアで自分の心を守るんや」地味で平凡な女子達にとって、人生はかくも厳しきもの。けれど時に、友人の言葉が生涯を照らす魔法に変わることもある。苦味も優しさも抱き込んだ目映い青春を描く傑作連作集。
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じわーっとしみてくるお話
日常の何気ない生活を切り取ってるのに
読むとどうしてか分かってしまうそれぞれのキャラクターの心情。
表現力もさることながら、こぼれ落とさずに拾い上げてストーリーにできるところがスゴイ。
Posted by ブクログ
池辺葵さんの描く女の子たちはみんなひっそりと自立しているのがいい。
自分が思う通りに生きるのってまわりから見ると「生きづらそうだな」って見えるかもなんだけど、この本に出てくる女の子たちは、それぞれにマイペースで楽しそう。きっと他人にどう思われるかを気にしてまわりに合わせる方がよっぽど生きづらい。
最後のところでピコちゃんのオンニが言った一言がむっちゃしみた。少女の感性のままで生き続けることは容易ではないけどしあわせみたい。
じんわりと。
心にじんわりと灯りがともります。
人と人の付き合いが距離感が難しい昨今に、ぴったりな漫画だと思います。
絵もセリフも、スッと沁みます。
Posted by ブクログ
思春期になると女の格差を思い知る。
誰でも華やかな花を咲かせるわけではないのだと。
彼女達は地味なペンペン草かもしれないが、それなりに愛嬌があるし、夢中になれる趣味もあるし、ほのかな恋も経験する。
楽しいと思うことを楽しめば良いのだ。
その人生に優劣はない。
Posted by ブクログ
毛布のように温かくて優しい漫画。心がトゲトゲしだした頃に、何度でも読みたいです。
学生時代もイケイケでカースト上位だった人にはもしかしたら分からないかも知れないけど、些細な心理描写がめちゃくちゃよかった。いわゆる地味グループの女の子たちのお話。
最近こういう優しさの塊みたいな漫画に弱いな……。
Posted by ブクログ
素朴なデフォルメタッチなんだけどめちゃくちゃいい漫画だった。
さえない女子高生たちがメインで話が進んでいくんだけどそこが共感できるし、みんないい子。がんちゃんと友達になりたい。
3巻くらいまで続いてもいいのにな。続かないのかな。
Posted by ブクログ
『プリンセスメゾン』池辺葵さんの短編連作。
決して「特別」ではないように見える女子高校生たちの、
やはり「特別」としか言えないような、青春の日々。
みんな、いろんな事情や想いを抱えながら、
その人だけのそのときだけを一所懸命生きていて、
そこにはやはり、その人だけの輝きがある。
各エピソードの主人公たちは別々だけれど、
その日々は確実に誰かとつながっていて、
ふとしたことに励まされ、少し傷ついたりもする…。
ちょっとしたことばがとても胸を揺さぶる、
優しくて温かくて、少し切ない作品です。
Posted by ブクログ
ああ池辺先生天才…綺麗な優しさにあふれてる…
描こうと思ってもなかなか描けるものではないよね。ひーちゃんの最後の台詞がとてもよかった。
がんちゃんみたいになりたいがなれない…
Posted by ブクログ
どちらかというと目立たない女子高生たちの日常を描いた連作短編集。ほのかな恋心や友達への思いなどが丁寧に掬いとられていて、優しい時間が流れている。どの子もとても一生懸命で可愛い。
Posted by ブクログ
表紙の絵がすばらしい。校内カースト上位にいるであろう者をあっさりモブにする見事なお手前。現代版「櫻の園」共学版「笑う大天使」 。つまり、いま読むべき。