【感想・ネタバレ】抱擁のレビュー

あらすじ

二・二六事件から間もない、昭和十二年の東京・駒場。前田侯爵邸の小間使として働くことになった十八歳の「わたし」は、五歳の令嬢・緑子の異変に気づく。彼女は、見えるはずのない《誰か》の姿を見ている――。歴史の放つ熱と、虚構が作り出す謎が、濃密に融け合う世界。イギリス古典小説の味わいを合わせ持つ、至高の物語。 ※単行本に掲載の挿画は、電子版には収録しておりません。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最後の一文を読んで、「怖~」と思わず口から言葉が出ていた
怖…

終盤で不気味さの正体が判明しそうになり穏やかな空気だったのが一変…
駒場コートに残ることにしたときには取り憑かれてしまっていたのか?
でもそうなると危害を加えようとしたときに止めたのはなに?

もう一度読んでみる

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2022年02月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2.26事件直後の昭和の時代。

侯爵の屋敷で5歳の娘の小間使いとして働くことになったわたし。

少女と一緒に生活するにつれて感じるようになる、見えないなにか。
自分の前任だったゆきのさんに関わる話。

姿のないなにかによって少女が次第に現実から遠ざかってしまうと感じたわたしは
彼女の身を守るために、自分の立場を犠牲にしてでも行動を起こしたこと。

少女に取り憑いていたと思われていたなにかは
実はわたし自身に取り憑いていたのかもしれない。

最後が意味深で、結局真相は読み手側に委ねられている〜。
不気味故の後味なのか。もっとすっきりしたい。

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2020年03月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ちいさな女の子のみつめる世界の独特で不思議な空気感。
最後の一文が発する謎に対する衝撃が、印象的で。
魅力的だった。

世話係の主人公と、ちいさなお嬢様の緑子。そして、ゆきの。

閉鎖的で、依存しあったちいさな世界が、不安定で心地よく感じた。
読んでいて少し、ねじの回転を思い出した。

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2013年05月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

雰囲気は好きです。お屋敷!小間使い!といったら内名あまりがまっさきに出てきてしまうのですが(笑)、より現実的というか、そういう感じはありました・・・序盤は。
後半の展開は「お嬢様を独占したい自分」という点では非常に共感できるものだと思います。おんなのこはこういう感情に陥ったりしません? 
そのわりに“ゆきのかもしれないなにか”について理解がおっつかなかった気がします。それが狙いなのでしょうが、読んでいる側からすればもうちょっと最後はスッキリしたいな、なんて・・・
最後の一文も「??」が残ります。うぅん、読解力が足りないのかなぁ。読んだ人とこのオチについて語り合いたいです。雰囲気には惚れているから理解したいのよー!
ただあの一文をページまたぎにした装丁さんグッジョブです。

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2012年11月10日

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