あらすじ
ある朝目が覚めたら、小学五年生に逆戻り!? 社会人としてそれなりの地位を築いてきた二人の男が、眠りについて目が覚めるごとに現在と過去を行き来するようになってしまう。 二人は過去を変えることで、ある人を救うことができると気づく。 あたたかな切なさに満ちた物語。
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Posted by ブクログ
過去(1968年)と現在(2006年)を眠る度に行ったり来たりしている、小学校の同級生(かつ現在の同僚)充と武の物語。
最後どうなるんだろう、とハラハラしながら読んだ。二人がバラバラの時代に帰るのは予想外だったけど、現代で理事長の不正が無かったことになったり三億円が木の下に無いことになるのはなんでだろう…里美も転校せず病気も無かったことに?なっているのは、二人が過去の出来事に干渉したせいで影響が出たということかな。
それにしても武は都合の悪い事が全てなくなって帰ってきただけで、過去に囚われた格好の充に比べると、良い思いしかしてないのでは?と思ってしまう。
充も再び過去に飛ばされて取り残された様だけれど、現代で大学教授なのは変わっていないみたいだし、妻と息子はどうなっているのだろうか。姉の漫画家デビューに干渉した影響はどうなっているのか。
色々と疑問が残る終わりだった。
Posted by ブクログ
何かを得るには何かを失わなければならない、
のだとしたら、このお話はその典型で、
そして、とても悲しくて暖かい。
頑張った結果が「ここ・今・この状況」なのだと各自が自覚するから、
だから明日に向かってそれぞれの場で生きていける。
そんなふうに思える作品。
ところで、私は「小さいころ、こんな大人になりたかったのかな」
改めて自問自答しています。
読み終わって、何かが自分の中でコトッと小さな音をたてて
変わった気がします。
Posted by ブクログ
三都充
イッチ。大学の国文科教授。新富小学校五年二組。タイムリープする。
安斎武
小中学校は一緒で高校と大学は別々だった。同じ職場で働く同僚。事務局長。タイムリープする。
権藤健
ゴンド。クラスで一番身長が大きかった男。
安斎奈美枝
安斎の妻。
安斎未歩
安斎の娘。
小田部和臣
未歩の彼氏。大手の建設会社勤務。建築設計士を目指している。
穂波
三都の妻。
三都雄一
三都の父親。高校の数学教師。
三都潤子
三都の姉。漫画家。
真吾
三都の息子。
瞳
安斎の姉。大学卒業してアナウンサーになった。
古内里美
クラスのアイドル。
笹原家
三都たちが働く大学の創立者一族。
古内健次郎
里美の父親。三億円事件の銀行の担当者。
高杉
テレビ局KBSの報道局長。
吉永幸一
瞳の旦那。小さな商店街で八百屋をやっている。
大樹
吉永家の長男。
凌子
吉永家の長女。
真琴
学務部。三十二歳。安斎と浮気した。
原島藤子
安斎の父と浮気した。
大橋緑
三都たちと同じクラスの女の子。
相川
大学事務局の副部長。
ガンガン
リヤカーに一斗缶をたくさん積んで町を歩いている。
幸正
安斎の父親の弟。新聞社で記者をやっている。
佐久間
潤子の担当編集。
三都雪子
三都の母親。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
ある朝目が覚めたら、小学五年生に逆戻り!?社会人としてそれなりの地位を築いてきた二人の男が、眠りについて目が覚めるごとに現在と過去を行き来するようになってしまう。二人は過去を変えることで、ある人を救うことができると気づく。あたたかな切なさに満ちた物語。
【感想】
Posted by ブクログ
48歳のおっさん(失礼)のタイムスリップモノ。
難点は視点がコロコロ変わり読みにくかったのと、あそこまで膨らませた三億円事件の経緯を、驚くほど簡単に終わらせちゃったこと。それも、全てを読み終えてからは、三億円事件をあまり深く掘り下げると、物語の主格がぶれるので、アレはあれで正解なのかな?と思いもしますが、膨らませ過ぎな感は、否めません。
それでも、終盤にかけて読ませる力はあり、あざといな、と思わなくも無いですが、ラストシーンの出来は秀逸。
嫌いではないし、面白かったとは思うのですが、ちょっと消化不良。さらっと読ませるよりも、中途半端に突くならいっそガッつり人間の側面に踏み込んでほしかったなぁ、と思い、少し残念です。