あらすじ
宇宙はいつ、どのように始まったのか? 人類永遠の謎とも言えるその問いには現在、ある解答が与えられている。ビッグバン・モデル。もはや「旧聞」の感さえあるこの概念には、実は古代から20世紀末の大発見へと到る意外なエピソードと人間ドラマが満ちていた――。有名無名の天才たちの挑戦と挫折、人類の夢と苦闘を描き出す傑作科学ノンフィクション。『ビッグバン宇宙論』改題。
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Posted by ブクログ
授業のため仕方なく買った本でしたが、まさかここまで面白いとは思っても見なかった。
これまで先人たちが地球上から星を眺め、考えて実験し、それを後世の人たちが受け継いで解き明かしていく。好奇心というのは非常に素晴らしく、やっぱり研究者は尊敬されるものだなと感じた。
この本の面白いところは、ただ行ったことだけを述べるのではなく、当時の研究者の人間についても描かれているところがあることでより面白くなっていると感じる。
最後のビッグバン仮説に客観的証拠を残した人物が、まさかデータ取るのが好きなだけでそのデータの意味を探ろうとしてないってのがまた面白い。
Posted by ブクログ
フェルマーの最終定理同様、読者が自然と引き込まれるような構成になっている。電車の中で読んだが、2時間くらいあっという間に経ってしまった。サイエンス系の本だと、読んでいても何が書いてあるか分からず、飽きてしまうケースが少なくないのだが、サイモン・シンはそのあたりが本当に上手だ。難しい数式なども出てこないので、予備知識がほとんどない状態でも読み進めることができる。宇宙論は数学や物理学を用いて詳細に説明しようとすればいくらでもできると思うのだが、読み物として読まれることを意識しているのだろう。それでいて、分かりやすく宇宙に関する歴史の概略を理解することが出来る。面白い。