あらすじ
日本は自己増殖する<横浜駅>に支配されていた。脳に埋め込んだSuikaで管理されるエキナカ社会。その外で廃棄物を頼りに暮らすヒロトは、エキナカを追放されたある男から人類の未来を担う“使命”を課され……【電子限定!「『横浜駅SF』の原点、連続tweet収録」】
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Posted by ブクログ
自己増殖を続ける横浜駅に本州が覆われ、人類はエキナカとエキソトの生活圏に分かれて暮らしている世界。エキソトの住人であったヒロトは、いくつかの勢力に後押しされて横浜駅のエキナカに入り込み、真実にたどり着くことになる。こう書くと実に意味が分からなくて良い。おおよそあってるはず。
自動改札、アナウンス、エスカレーターなど、ごくありふれたものが異常な状態で存在しているのが魅力。横浜駅自体も生物的に書かれており、粘菌のようなイメージを受ける。そうなると自動改札は免疫機構だろうか。
ヒロト自身に強い意志があったわけでもないので、問題が解消された後も謎が色々残ったままだったり、関わった人物たちとの交流もさっぱりしたものだったが、交信手段があまりない世界であればそれがリアルなのかもなと思った。
Posted by ブクログ
着想と設定がすごい
リアルタイムで読んだ時はピンと来なかったところが、現在の技術に照らし合わせるとなるほどとなった。
回収して欲しい伏線が多い。
エキナカにいられる5日間だけで数百年の真相に辿り着けちゃう主人公の運が良過ぎる。
今回のオチ:
本州全土に増殖したAI横浜駅だったけど、元々自己崩壊プログラムを用意していた。主人公は幻の42番出口に辿り着きそのスイッチを押す。日本はもう横浜駅なしでは生きられない状態だったが、行末には触れず終了。
Posted by ブクログ
いやー!面白い!
ラノベ枠なのが信じられない、キャラの性格とかがそうなのかな。
キノの旅っぽいなと感じる部分もあるし、バイクに銃も出てくるし。
主人公以外の行きつく先を終わりまで描かないのもよかった。全部にオチをつけられても困るというか、先が広がってていい。
続編の全国版もあるのでそっちも楽しみ
Posted by ブクログ
増殖する横浜駅。それに従い暮らすエキナカの人々と、主人公含む駅の外側の人々。
ありえない世界観の中、それをさも当然のように進んでゆく冒険。小林泰三さんが好きな人にはドンピシャでは、と思う。私もとても面白く読めた。
強いて言えばもっと登場人物達のその後が知りたい。特にJR北日本のアンドロイド達とか。
Posted by ブクログ
横浜駅の工事がずっと終わらないというところから
着想を得たというSF小説。
各地のJRや地名、スイカなどの名前もどんどん出てくるので
発想は面白いけれど、どこかはらはらもする。
オタク的な小ネタもあってだいぶライトな読み味。
あとがきの「それでいいのかカドカワ」に笑った。
何十年ぶりかのSF小説読了
はじめにマンガ版の方から、今回の作品に出会いました。マンガでは描かれなかった部分があるのだろうか? と、その好奇心で……。
基本的には特別違うところはなかった。
ただ、先にマンガ版を読んでいたおかげが、もしも小説版から読んでいたら、イメージしにくい描写があったかもしれないと思った。
人物設定や関係図、その心情については、若干小説版の方が深く描かれていたので、両方読んで良かった。
以上をふまえて、続編の小説を読むのが楽しみであります。