あらすじ
最後の一人の意気地―――シリーズ堂々の完結!!
隊長の島田、隊士の市造、米吉ほか……全員死んだ。一撃必殺隊の最後の生き残り・丑五郎はすべての決着をつけるべく愛妾が待つ女郎屋へ。時代の変遷を目前にして、男の意気地をかけた最後の戦いが始まる――――。
豪傑・伊牟田の参府前を描いたショート読切「悪石島日記」を特別収録!!
コメント
侍に憧れた百姓たちの熱く凄惨な青春を描いた本シリーズ、ついに最終巻となります。
一撃必殺隊の生き残り・丑五郎が最後に掴んだのはいったい何か―――その目でご確認ください。
感情タグBEST3
終わった
最後に残るは一太刀だけ
本当にグッダグダグッダグダと命を惜しんだ命のやり取りを続けて
斬る理由がなくなってから斬る理由ができて
本当に本当に
殺す人の物語を描くのが上手い。
買ってよかった。読んでよかった
Posted by ブクログ
6巻の島田さんの話が印象的だった。
”これからは侍も百姓もない、刀を指しているだけでは威厳を保てず、畑を耕して年貢を納めていれば何も考えずにすんだ時代は終わる。狡猾で抜け目のない者だけがうまい汁を吸い、皆が形をふり構わず他者を蹴り落とし合う時代が来る。300年続いた太平の世は終わり、この国は戦に明け狂うことになる”
カムイ伝のように非人の立場から歴史を見れば、士農工商の身分制度のある世の中のどこが太平なのかということもあるのだが、我々はいつの世も戦に明け暮れ、人が人を搾取してきたということだろう。平成という一見、太平の感もある30年間にその傾向はまた顕著になったのではないか。だからこそ、島田さんや伊牟田のあり方は自分にはとりわけ輝いて見えた。