あらすじ
東ローマ帝国の首都として一千年余も栄えたコンスタンティノープル。独自の文化を誇ったこの都も、しかし次第に衰え、15世紀後半には、オスマン・トルコ皇帝マホメッド二世の攻撃の前に、ついにその最期を迎えようとしていた――。地中海に君臨した首都をめぐる、キリスト教世界とイスラム世界との激しい覇権闘争を、豊富な資料を駆使して描く、甘美でスリリングな歴史絵巻。
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Posted by ブクログ
現イスタンブルであるコンスタンティノープルというビザンツ帝国の首都が、The magnificent(壮麗王)と呼ばれるスルタン、スレイマンによって、オスマン帝国の手中に落ちる様子を、ヴェネチアやジェノヴァ等含めそれぞれのリーダーのキャラクター等にも触れながらまとめられた歴史エッセイ。
塩野七生さんは、歴史的資料を集めて調べて、事実に基づきながらも生き生きと歴史を描いてくれる人だと思う。そして最もイタリアに詳しい方なので少しヨーロッパの目線が入ったトルコへの見方に触れられて個人的には新鮮で面白い。
ビザンツ皇帝とオスマン帝国皇帝の性格や戦略の違いなどが対照的に描かれていて、とても面白かった。本当にこうも違ったのだろうか?
また、蛇だが、現トルコ共和国は認めたくないのだろうとは思うが、宮廷内での男色などにも触れられていて、日本も含めどこでも昔から同性愛や同性での肉体関係はあるのだと興味深かった。
やはりイスタンブルには歴史とロマンがある。
トルコ旅行に行く人は読むと旧市街観光を倍楽しめるのでは。
Posted by ブクログ
初めての塩野さん作品。
地中海周辺の中世史に興味を持ったのはこの作品に起因します。塩野さんのいじわるさが随所に散りばめられ、もうなんというかもっと踏んでくださいって感じです。
若き専制君主が宰相に告げる「ひとこと」は、
当時、彼と同世代の僕に、若者のナイーブさと傲慢さと苦悩と喜びと可能性と絶望とはこうなのだよ、と頬を撫でられながら教わっているかのようでした。興奮しました。
追記
50を超えたので、今度は宰相とか皇帝とか塩野さんの目線から読んでみよっかな、とか思ってます。
Posted by ブクログ
1453年、オスマン帝国の大王といわれたマホメッド2世が、ローマ帝国の一つのビザンツ帝国を陥落させる話。孫にセリム、その次がスレイマン大帝で、シナンの時代である。
はあーーー面白かった。2週目したい。ちょうどトルコに行ったばかりで、行きの飛行機でも途中まで読んでいて、これがあの城壁かあなどしみじみしたし、行ったからイメージが湧く上で読むのも面白かった。
滅ぼされる側にも正義があって、正義のために死んだのだ。そして死ぬ前に、喜びもあったし、人間臭いドラマもあったとわかった。イタリアが意外と絡んでいて知らなかったけど面白いなあと思った。ギリシャ人が、東ローマ帝国の末裔をしていて、もう弱体化してるとわかっても、でも西欧からすれば同じキリスト教であり、あの古代ローマを引き継ぐ国が終わってしまった、という喪失感があっただろう。もう一度場所を確認しながら、再読したい。そんな本でした。