あらすじ
妻を少し前に亡くし、仕事も早期退職を勧告され、孤独に暮らす59歳のオーヴェ。近所に越してきた明るいイラン人女性パルヴァネと喧嘩をくりかえすうちに、少しずつ彼の人生が明らかになっていく……。スウェーデンで80万部、全世界で250万部突破。全世界で笑いと涙を生んだ名作が待望の邦訳。
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Posted by ブクログ
たぶんオーヴェは、世界に何回も絶望してただろうけど、その度にソーニャに支えられて助けられて。
だからこそソーニャがいなくなってしまったときに、あとを追いたかったんだろうな。
なのに周りがにぎやかになって、ツッコみたいことたくさんになっちゃって(笑)
もう少しそっちで待っててくれってなってたけど、きっとソーニャが来るなって言ってくれたんだと思うな。
世界はそんなに捨てたもんじゃないないんだろうな。
すごく素敵な物語でした。
Posted by ブクログ
まだ半分あるけど、今年の一番! 元来堅物な男、陽気な妻の事故と死。周りの奴らはどいつもこいつも気に入らない。この世に未練なんかないのに周りが死なせてくれない。そんな男、オーヴェの行動は、全て自分がやると決めたこと。読者にはそれがわかるから偏屈だけど親近感が湧く。何より自分も本当は嫌われることを恐れずにそう行動したい。結果周りのオーヴェを見る目や関係性は変わったけれど、オーヴェ自身はそんなに変わっていない。もし自分が先に死んだら、夫には私の本棚からこの本を見つけ、手に取って読んでもらいたいな。
Posted by ブクログ
スウェーデンの偏屈なおじさんが妻に先立たれて職を失い、妻のところに行こうとして何度も自殺を試みるも、隣人たちのせいで失敗する物語。
偏屈なおじさんは自分の信念があって、一貫して妻を愛していて、周りに好かれている。読者も最初は偏屈じじいって思うけどだんだんオーヴェが好きにぬっていく。
パルヴァネやイミーなどの隣人たちがまた良いキャラしていて、にぎやかで楽しそうな団地だなと憧れる。
クスッと笑えて、そして泣けます。淡々とした文体がまた良い。
スウェーデン人が家や家族を大切に思っている価値観を感じました。
久しぶりの小説だったので少し読むのに時間がかかりましたが、とても面白かったです。
Posted by ブクログ
マイナス15度のスウェーデンの冬。氷漬けになったノラネコを助けるために上半身裸になったイミー(デブ)の放ったセリフ
「さあ、猫を僕に」
カッコE!しかもネコアレルギー。漢やでしかし。
Posted by ブクログ
クスッと笑えて、どうなるのかと想像が膨らみ、最後はじんわり涙が溢れた。
若かりしオーヴェと歳を重ねたオーヴェは、私には少し違う人物にも捉えられた。
〝うすのろ〟〝毛皮のブーツ〟〝金髪の棒っきれ〟…今のオーヴェには周りの人間(犬)がそんなふうに映るんだと、人々の姿を想像して笑ってしまった。
昔と今の話が交互になって構成されていて、ページが進むごとにどんどんオーヴェに魅力と愛情を感じていった。そしてパルヴァネもとても魅力的。ネコも。
パルヴァネと出会ってからの話がとても味わい深くおもしろく読めた。
あたたかさを感じて読後感はいい。
著者の他の作品も読んでみたい。