あらすじ
神童と持て囃されたのも今は昔、ただのひねくれ女子高生になり果てた御厨紀伊。そんな紀伊が平安時代へタイムスリップ、そこで出会ったのは格好いいけどぶっきらぼう、プライド高くてちょっと優しく、そして誰よりも和歌への情熱溢れる三十六歌仙の一人、壬生忠見だった。平安時代での日々を送るうち、紀伊はときにいがみ合いながらも壬生との距離を縮めていく。しかし、壬生にはある未来が待っていた。時の村上天皇によって催された歌合での勝負に敗れ、悔しさのあまり悶死するという――。はたして二人の関係の行方は、そして壬生の運命は!?
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Posted by ブクログ
溢れ出す想いを,この筆に込めて。
壬生忠見の歌はエピソード含めて面白いと思っていた。だから気になって読んでみた。絵を描いて神童ともてはやされていた過去を持つ高校生の御厨紀伊。平安時代の絵をきっかけにタイムスリップしてしまう。そこで出逢ったのは歌合で負けたことにショックを受けて死んでしまう壬生忠見。紀伊がとった行動は。
紀伊の自嘲的ツッコミがふんだんな地の文がなんだかキョンみたいだとか思いつつ,思ったよりも正統派なラブコメ展開になって驚き。藤田さんと時姫の流れから,藤田さんの兄と壬生を結び付けるのは,定番とは言えども収まりがよくていいラストだった。歴史変えてしまって,影響は出ないのかな,と思うけど,多分ドラえもんの交通手段の説明と一緒なのかと。
続きはないだろうけれど,こういうタイプのお話は面白そうなので,ほかにも読めたらいいなあ。