あらすじ
堪えがたいほどの空腹を覚えたある晩、彼女は断言した。「もう一度パン屋を襲うのよ」。それ以外に、学生時代にパン屋を襲撃して以来、僕にかけられた呪いをとく方法はない。かくして妻と僕は中古のカローラで、午前2時半の東京の街へ繰り出した……。表題作のほか「象の消滅」、“ねじまき鳥”の原型となった作品など、初期の傑作6篇を収録した短編集。
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Posted by ブクログ
はじめて読んだ村上春樹はたぶんこの作品の文庫版。有名な作家さんだし読んでみようかなって読んでみたけど…。なんだか良く分からなかった記憶があるな~。まさか色々読んでクセになるとは思わなかったな。『ねじまき鳥クロニクル』を読みたくなってしまったな~。
Posted by ブクログ
最後の「ねじまき鳥と火曜日の女たち」は多分3,4年くらい前からずっと読んでなかったんだけど、晴れて今日全部読み終わったということになった。
ただ最後のねじまき鳥短編以外のことはほぼ全て忘れてる。
にしても、最後のはわかりやすかった。
電話の女の主も足を引きずっている女の子もどちらも妻の姿が変わったもの。時間を経て、あるいは巻き戻した姿と言える。もしくは現在の妻が迷い混んでいる「路地」までの案内役。門番的存在。
猫=ワタナベ・ノボルは彼女の中で悩みの種。
本当に言葉の意味そのまんま。
猫という気まぐれな存在が抽象化され、そこに名前としてつけられた義兄(テレビに出る人間)であり、妻の悩みの種である。
それがとんと袋小路に逃げていったのだけれど、主人公は必死になって探そうとはしない。
猫というものは果たして夫婦間で解決すべきことなのだろうか?ずっと電話はなり続ける。