【感想・ネタバレ】死と呪いの島で、僕らはのレビュー

あらすじ

東京都の果ての美しい島。高校生の椰々子は、"呪われた美少女"として島民に疎まれている。そんな彼女に、島の有力者の息子・杜弥は、密かに片想い中。しかし彼女が禍々しい予言を聞いて以来、島に怪異が続発し…。
※本書は二〇一四年十月に小社より刊行された単行本『死呪の島』を加筆・修正の上、改題し文庫化したものが底本です。

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Posted by ブクログ

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 東京都の果ての美しい島・須栄島で起きる沈没船の漂着、海で死んだ男の蘇生、巨大な人喰い鮫、迫り来る殺戮の足音などの怪異と少年少女の甘酸っぱい青春要素、民俗学や呪術まで様々な要素が盛り込まれたホラーでそれぞれの出来事が繋がって終盤の盛り上りを見せるストーリー構成と島の表現豊かな情景描写、主人公二人の関係性が終始魅力的で一気読みだった。個人的には今年読んだホラーでトップ10に入るぐらいだった。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

舞台は伊豆諸島の東端の須栄島。何故か島民から村八分の扱いを受けている椰々子という女子高生孤独。そんな彼女のことが気になっている同級生の杜弥。この二人が物語の主人公。
昔話で語られていた〈顔取り〉〈大師火〉〈鋤持の神〉〈補陀落渡海〉などという怪異が次々と起こるこの島っていったい・・・?
そして、島に「災い」をもたらしている元凶は誰なのか?もしくは何なのか?その謎が解き明かされる過程にはらはらするあたりは、綾辻行人さんの『Another』のような雰囲気を感じました。
陰惨なシーンもありますが、結末は青春ホラーという趣です。

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2017年12月10日

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日本の離島のオカルト話が、東洋の法力vs西洋の呪い対決にまで広がって一気読み。
楽しめたけど、あんな大惨事に度々見舞われるのに「こういう島だから仕方ない」で済ます島の人たちに唖然。嘘でしょ!?自分だったら即引っ越しますけどw
親を慕う子ども双方の気持ちがせつなかったなぁ。
途中途中に挟まれたクライマックスのヒントの断片を辿りながら、もう一度読み返したい。

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2016年10月24日

Posted by ブクログ

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最初は何も考えずに文庫本の表紙が良かったので買ったのだが・・・まさかホラーとは思わなかった。ただし、普通のホラーとは違う、清々しいホラーというかミステリーというか、・・・かと言ってかなりグロイ所もあり、ラストではまさにゾンビが海から島に這い出てきたりで、何でも有りという感じでした。

内容的には6つの章に分れており、それぞれの章に伝記的ミステリー、民俗学的ミステリー、呪いのミステリー等々とかなりグロテスクな描写が多々あるが、前述したように清々しさを感じるのは、この小説の主人公「杜弥」と「椰々子」の恋心が描かれていたからだろうと思う。

ある人に言わせればちょっと詰め込みすぎと言われているが・・・私はそう思わない、一種のエンターテートと考えればそれはそれで面白かったと思う。ただ、最後の一波乱はもう少し丁寧に描いて欲しかった。

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2016年10月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クローズドサークルミステリと青春恋愛とゾンビアクションと因習が全部詰め込まれた見どころたくさんの小説。
ただのホラーと括れない程盛りだくさんのジャンルが詰まってます。
出てくる主要な登場人物の見目がいいからアニメ化や漫画化しやすそうだな。

なんかあんまり解せなかった所は、ある一定の周期でゾンビに襲われる島であるって分かってても町民がそこを出ようとしない事。確実に少なくない人数の死者が出るって分かってるんだし、命が大事ならそこまでこの島に固執しなくていいと思う。

あと最終決戦でゾンビの群れに島が襲われる時に、物理攻撃が効くって分かったんだから、今後のためにも神社での祈祷や封印も大事だけど村長は村内のメンバーだけで戦おうとしないで内地の自衛隊とかに助けを求めたらダメなの?その描写が全然なくて少し不安になった。次の襲撃まで時間はたくさんあるし物的証拠もあるんだから国家権力に提出するエビデンスはたくさんあるだろうに。自分らでやんなきゃダメ?(笑)

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

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島特有の因習や伝承に絡めたホラーかと思っていたら、途中からどんどんスケールが大きくなり、国や時間を越えた壮大な物語に。

呪いに怨念、ブードゥー教、カニバリズム、そして死者の復活、と正直詰め込みすぎの感はあるかな。
呪いとか怨念とかも大好物なんだけど…。現実離れした状況でどんどん人が死ぬ割りに、あまり恐くないのが残念。

でも、青春ホラーというだけあって、椰々子と杜弥のラストが爽やかで、救いがあっていい。

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2017年08月28日

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