【感想・ネタバレ】ふなうた 短篇集モザイクIIのレビュー

あらすじ

著者畢生の連作シリーズ第二巻。傘寿の祝いの席で孫娘が弾くピアノが戦時の記憶を呼び覚ます表題作、凝縮された三つの掌篇から飄逸な性の光景がこぼれる「こえ」、老夫婦の哀歓が静かな絶頂に達する、川端賞受賞作「みのむし」、厠の妖怪赤手コが跋扈する現代の民話「でんせつ」など、たきぎが爆ぜる傍らでゆっくりと紡がれたような短篇群が、人生の無数の情景を照らしだす。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

18話からなる短編集。
短い話がばかりだけど、深みを感じる。ときに落とし穴に突き落とされたような気持ちにさえなる。
多種多様なの人生の一部が切り取られていて、まったく飽きがこない。

「みのむし」は哀しい衝撃で、「メダカ」は予想外の衝撃だった。どちらも恐ろしい。

0
2015年11月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おじいさんが聞きたかったというロシアの「ふなうた」を調べてみた。おそらくはチャイコフスキー作のふなうた、のことだったのだろう。聞いてみた。
あぁ、そうかと思った。
おじいさんが、人生の最後の歌になるかもしれないと思って遠い昔、ロシア兵が歌うのを聞いたのは、この音だったかと。
どこかで聞いたことのある音色であった。
あぁ、そうか。
このように優しく切ない音色であったか。

0
2011年10月24日

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