感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
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まじで柴田勝家、本名だと思ってましたすんません。
面白かった、と云うにはあまりにも問題提起が多すぎて、読後感を正直に書くなら「混乱」。それも、物語が入ってこなくて混乱してるのではなく、全部受け止めた上で混乱している。
だいたい小説ひとつ読み終わったあとって、大なり小なりその作品の中で描かれていたことに対する持論、というか立ち位置、スタンス? そういうのがある程度定まっていて、なんかまぁあのひともこのひとも恋しい、みたいなことはあるにしても概ね言葉にできるものなのだけれど…
これは…うーむ。
読んだよ、ということだけを記すレヴュになってしまう。本当にまだまだ言葉が、足りない。それとも信仰が足りないのか? 立脚点が無いんだな。ふーむ。
それでも☆3.9くらいはある。じっと、コアになる部分に繰り返し、死生観を問い掛けられる作品。
Posted by ブクログ
時間跳躍があって一人称の複数視点なの読みにくいなぁと思っていたけど、ラストで複数の視点が統合されていく様が堪能出来たから満足。土着の湿度と、コンピュータの演算が人を動かす感じとが入り交じる生々しさもよかった。
Posted by ブクログ
2017.05.20
2回目。時系列を書き出しながら再読。
死ぬ間際に真の安らぎを得るには、天国を確信すること。
強く広く伝播することを指向するミームが「ニルヤの島」という死者のための国を新たに「実存」させる。他者への不理解と断絶を乗り越えた海の向こうにこそ永遠があると「確信」することで生死の差異は無効化される。
航海士の役目は入れ替わった。乗り物としての役割が終わり、進化の終着に辿りつく。ニルヤの島で、きっとすべてはゆるやかに停止する。
船頭が導いた先で涙を流すのは、不理解も断絶も、愛さない理由にはならないからだろう。
2016.11.14
一回目。
あ、これ二回読んで完成するやつだ。