あらすじ
伝統的に運動部と文化部の仲が悪く、いざこざの絶えない校内で、双方の架け橋となって平和をもたらす「ピースメーカー」。 その実態は放送部の凸凹コンビ。 放送中や録音中には誰も近寄れなくなる放送室は、秘密の話をするにはもってこい。 二人は放送部ならではのワザや、時にはちょっといけない方法を駆使しながらさまざまな問題を解決していく。 作中に次々と流れる懐かしい音楽も楽しめる、ちょっとノスタルジックな青春ストーリー。
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Posted by ブクログ
中学校内のちょっとしたアクシデントや揉め事を、放送部が自分達の最大の持ち味を活かして解決していく連作短編集です。文体に難解な語彙がないので、どの年代の読者でも読みやすいものになっています。放送の機材を駆使して情報集めたり、インタビュー取材と題して潜入調査をしたりと、放送部ならではのアイデアが面白かったです。またどの話も事件を解決するまでの過程に重点を置いていて、解決策を実行したその後の描写は結構あっさりとした感じで終わっていました。けれどモヤッとする心残りがあるわけではなく、爽快感のある青春の一ページらしい締めくくり方が良かったと思います。
あと最後は少しだけ意表を衝かれました。次の部長を任せるような話で終わるのかなぁと思っていたので、まさか彼女がそう来るとは・・・・・・! 主人公が考えた最後の一文が一番青春ぽかったような気がします。
Posted by ブクログ
人当たりのよい放送部員たちが
校内で起こる対立や問題の
仲立ちをして解決していくお話。
放送部員のキャラクターに
かなり好感を持てる。
ケンちゃんミウちゃんは
良い仲になりそうだ。
小路さんの作品は舞台が昭和のものが多い。
本作品も1974~1975年の話。
正直、過去が舞台じゃなくても…とは思うものの、
ビートルズやフォークソングが流行っている時代の
話を書くのが作者のこだわりかもしれないので、
深く言及はしないでおこうと思う。