あらすじ
北海道洞爺湖畔の静かな町・月浦に、りえさんと水縞くんの営むパンカフェ「マーニ」があった。 実らぬ恋に未練する女性・香織、出ていった母への思慕から父親を避けるようになった少女・未久、生きる希望を失った老夫婦・史生とアヤ…… さまざまな悩みを抱えた人たちが、「マーニ」を訪れる。 彼らを優しく迎えるのは、りえさんと水縞くんが心を込めて作る温かなパンと手料理、そして一杯の珈琲だった。 映画界の俊英・三島有紀子による初の小説執筆作品。 映画「しあわせのパン」から生まれた、とびっきり香ばしくて温かい物語。 作中に登場する絵本「月とマーニ」を収録。
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Posted by ブクログ
●さよならのクグロフ
深く干渉せず、でも暖かく包み込んでくれる、自分の感情の起伏と関係なく回っている世界。同じ時間軸のはずなのに、なぜか時計の針が少しゆっくり進んでいるんじゃないか、と感じさせてくれる環境。香織みたいに全てが嫌になってなげやりになっている時に、マーニような場所があってよかったなと思った。
●ふたりぼっちのポタージュ
自然と涙が溢れた。家族間で一度拗れた仲はなかなか修復が難しい。未久はまだ小4、父親も大人とはいっても、大人だから完璧になんでも物事を解決できるというわけでもない。当人にしか分からない心の機微もある。そんな中、言葉ではなく食事という手段で、2人で感情を分かち合うことのできる環境を提供してくれたマーニ。そして音楽でより感情を引き出しやすい環境を作ってくれた阿部さん。2人が仲直りできて本当に良かった。
●壊れた番台とカンパニオ
また泣いてしまった。料理って、生きる力を与えてくれるものでもあるんだなと。ただ、美味しさを味わうだけではなく、味や匂いを通じて生きる意味を思い出すことができるもの。そんな料理を作れる人ってすごい。
●カラマツのように君を愛す
りえさんと尚についてのストーリー。2人の関係性が意外な形でしたが、とてもすてきな繋がりだなと思った。これからも2人で、2人なりの形で、できれば長くカフェマーニを続けていって欲しいなと感じた。
読めて良かった本!満足!
Posted by ブクログ
さよならのクグロフ
りえ
カフェ・マーニの女主人。
水縞くん
ひょろっと背が高く、大きなあひる口が印象的。
齋藤香織
地元のファミレスで働いていたが、老舗デパートが経営する派遣会社に登録し、販売スタッフとしての働きぶりが評価され、二年後に新宿本店の紳士服売り場を担当することになった。新宿のデパートで働くようにした。岡田と沖縄旅行の予定だったがドタキャンされ、北海道へ行き先を変えた。
岡田
デパートの広報部にやってくる大手広告代理店に勤めている。
トキオ
山下時生。カフェ・マーニの最初の泊まり客。最初に店を訪れたとき、宿泊できるものと思い込んでいたことが、カフェ・マーニがオーベルジュになったきっかけ。
郵便屋さん
チェックの制服を着たビートルズのようなマッシュルームカットの男。
阿部さん
山高帽を掲げた初老の男。墨色のTシャツにジャケットとパンツという出で立ちで、手には大きな革のトランクを提げている。
ゾーヴァ
カフェ・マーニで飼っている羊。
広川さん
週に一度畑の脇に出るマルシェ。りえの知り合いの農家。
陽子
地獄耳。コロポックルを香織に渡した。
ふたりぼっちのポタージュ
池田
四年二組の担任。
川島未久
仮病を使い保健室に逃げ込む。
水縞くん
パン屋のおにいさん。
奈緒美
未久と仲がいい。
千沙
以前は未久と仲が良かったが、いまは近づかない。
未久のパパ
山の上にそびえ立つ大きな白いホテルでコンシェルジュとして働いている。
りえ
郵便屋さん
阿部さん
昔有名なアコーディオン奏者だった。
壊れた番台とカンパニオ
阪本史生
七十六歳。風呂屋。
阪本アヤ
史生の妻。八十一歳。
有月
史生、アヤの娘。震災で二十九歳の時に死去。
水縞尚
水縞りえ
カラマツのように君を愛す
ボク
小さな文房具会社で働いていた。
りえ
広川さん
陽子さん
郵便屋さん
阿部さん