あらすじ
何がトップを隠蔽に駆り立てたのか
原発子会社の赤字隠しをスクープした
「日経ビジネス」の記者が徹底取材で明らかにする不正会計の構図
「時間がないんだよ。今月はどうするの。160に対する施策を出してくれ」
「施策が出せないなら(社内カンパニーの)社長に直接そう言えよ、アンタがやるって言ったんだから。あと1週間で160を積むって約束したでしょ。ふざけてるのか」……
上司の厳しい叱責が続く会議の様子。これは、雑誌「日経ビジネス」に持ち込まれたICレコーダーに録音されていた音声だ。ほかにも800人以上の東芝の現役社員やOBらの関係者から多くの情報が寄せられた。
本書は、これらの内部情報と取材班の徹底取材をもとに、なぜ、東芝が不正会計に手を染めることになったのか、その根本的な原因に斬り込む。
東芝は、真の意味で「新生」したと言い切れるのだろうか。
企業の“けじめ”のつけ方を問う。
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Posted by ブクログ
始めに甘く見てると後々痛い目にあうというお話。痛い目に合うのが組織の下層のほうがひどくなるというのが私のような庶民が読むとなんとも切ない気持ちになってしまいます。
まったく経営上層部の判断の甘さ、間違いは何に由来しているのでしょうね。事業部ごとの弱みを見せれない権力闘争の綱引きだったのか、みんなで空気を読んでしまったのか。そのあたりも知りたいです。
「チャレンジ」自体は最初はただのストレッチゴールだったんだと思います。それがどこから「仏作って魂入れず」なのか、「親の心子知らず」なのか形骸化というか変質してしまったんですね。
人減らしのリストラは怖いですね。リストラされた人もそうですが、リストラを実行した組織は体力落ちますよね。