【感想・ネタバレ】東芝 粉飾の原点 内部告発が暴いた闇のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年07月04日

綿密な取材に基づく東芝事件のドキュメンタリー。この通りだとすると、企業文化が変わるほどの大変革をしないと、なかなか会社としての復活は難しそうだなと感じる内容。

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Posted by ブクログ 2022年02月14日

経理系に携わる人でないと難しいかもしれないが、どの日本大手企業にも潜む闇が赤裸々に描かれていると思う。典型的な日本的経営であり、昨今を象徴していると思う。社会人は是非読んでいただきたい。

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Posted by ブクログ 2017年03月23日

大企業病ここに極まれりという感じですね。これを読んでしまうと、今の東芝の状況がよくわかるというか、まだ嘘ついてるの?という感想を持ってしまいます。
このままだと、東芝という会社はなくなってしまうのでは?

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Posted by ブクログ 2021年10月23日

不正発覚からの事細かな動きがかかれていました。
発覚後もなんとか持たせる為に、さらなる不正を行うあたり、古い体制の人間の危機管理能力の低さが、よくわかります。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年03月12日

始めに甘く見てると後々痛い目にあうというお話。痛い目に合うのが組織の下層のほうがひどくなるというのが私のような庶民が読むとなんとも切ない気持ちになってしまいます。
まったく経営上層部の判断の甘さ、間違いは何に由来しているのでしょうね。事業部ごとの弱みを見せれない権力闘争の綱引きだったのか、みんなで空...続きを読む気を読んでしまったのか。そのあたりも知りたいです。
「チャレンジ」自体は最初はただのストレッチゴールだったんだと思います。それがどこから「仏作って魂入れず」なのか、「親の心子知らず」なのか形骸化というか変質してしまったんですね。
人減らしのリストラは怖いですね。リストラされた人もそうですが、リストラを実行した組織は体力落ちますよね。

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Posted by ブクログ 2019年07月23日

日経ビジネスオンラインで東芝粉飾問題を追及しまくり、東芝の闇を暴ききった日経ビジネス執筆陣による書籍化。
他の東芝本はこの連載と調査の果実を適当にむしり取っているだけで、調査報道をしたのは日経ビジネスという点を考えれば★5。

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Posted by ブクログ 2018年10月23日

ジャーナリストによる、東芝粉飾決算について暴いた本。情報源は定かではないが、部内へのアンケート、取材、内部告発などによって明らかになったデータを基に、時系列に状況を追っている。調査報告書等の公表文書のみならず、首脳陣の間で取り交わされたメールまで載せて、事実の裏づけとしているなど、かなり周到な調査の...続きを読む基、くわしい分析が行われている。東芝の粉飾について、あるいは経営体質について、かなり理解できた。学術的に全般を纏める部分があってもよかったと思う。
「(土光敏夫)一般社員は、これまでより3倍頭を使え、重役は10倍働く、私はそれ以上に働く」p98

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Posted by ブクログ 2017年10月01日

たぶん、私は東芝の組織にいたら、上司の指示で不正に手を染めていたと思います。
この本には、当事者達の生々しい会話やメールが載っていますが、
まぁ、こういうメールとか書くだろうなって思います。
罵倒雑言なんて、ちょっと昔なら、当たり前にありました。

組織の命令や上司の命令に背くことは、日本の企業文化...続きを読むでは、当たり前ですが、タブーです。
仮に論理的整合性をしっかり持っていたとしてもです。
均一性が非常に高い組織や社会で、そのようなことをやったら、
すぐに居場所がなくなります。

専門知識を持たない、新卒の学生が、大企業に入り、生き残っていく道は、
組織にドップリ染まり、その組織の文化を受け入れ(否応なく)、その会社内での特殊スキルと、
会社内の派閥にうまい具合に入ることです。
少なくない大企業のサラリーマンの方は、
東芝の問題を知り、他人事じゃないと思います。

私が就職活動をしていた十数年前は、東芝はCSRで非常に優れた会社だとして、
よく雑誌で取り上げられていました。
今から思うと、なんて薄っぺらいランキングですが、
毎年の就活生人気企業TOP30には、必ずランキングしていました。

福利厚生も手厚いですし、平均年収も他の電機系企業よりも高い、
必然的に、優秀な学生は、集中します。東芝に入るだけでも、
当時は、かなりの勝ち組と言われていました。
今は、泥沼のWHとの民事訴訟と、いったい東芝の問題はいつ片付くんだと、
多くの人は思っていますが、(しっかりとした)決算を出せないぐらい内部統制が出来ていないので、
まだ、かなり先になると思います。

大企業に入社すると大きなことができるイメージですが、
実際は、ものすごく細分化された業務の一つのポジションを任されるだけで(入社して数年間は)、
自分の仕事が一体何につながっているのか、どういう価値を生み出しているのか、わからない人が結構います。
業務の標準化も一部の部署だけです。よって、自社以外で、使えるスキルを磨くのは至難の業です。

私は海外で働いていた時に、東芝との付き合いがあったので、ジェットコースターのように状況が変わっていく様を見ていました。
海外工場の閉鎖、事務所の撤退、そして、担当の方は本社に戻ることはできず、グループ企業出向、
そのグループ企業は、海外企業に売りに出される可能性。おそらく海外駐在時と、
今の年収では半分以下になっていると思います。
そういう様をリアルタイムで見ていたので、やはり他人事ではないと思いました。

長い文章になりましたが、トップ如何の対応で、なぜこれほど、
多くの社員が路頭に迷わなけえばいけないんだという憤りがあります。
また、組織に従属することでしか生きられない、日本社会における選択肢の少なさに、悲しみを覚えます。

こういう本が出版されるのは、内部の情報を話したからです。
しかし、自分の会社の悪口を言うのは、これまたタブーです。
それは、会社を変えたい、改善したい良心からでしょうが、一歩間違えば、崩壊します。
その危険性を知ってリークするのはありだと思います。
もちろん自分の職をかけて行うのがフェアだと思います。

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Posted by ブクログ 2017年10月01日

2006年のウエスチングハウス買収は、ニュースでも大きく取り上げられていたためよく覚えている。当時は地球温暖化抑制のために原発推進がかなりイケイケの状況だったように思うので、この時点での経営判断は買収金額以外(これはニュースでも叩かれていたように記憶している)は間違ってはいなかったと思う。しかし、東...続きを読む日本大震災以降は合理的な判断に欠けていたとしか思えない。確かに巨額を注ぎ込んだ事業であるため特別であることは仕方がないが、それが粉飾する理由には全くならない。東芝以前にも同様の粉飾で危機となった企業があった。それを東芝旧経営陣はどのように見ていたのであろうか。企業コンプライアンス以前の問題として東芝は取り組むべきであろう。

東芝の問題の一つにもなっていた『チャレンジ』と呼ばれる無理な業績改善は、どこの企業でも多かれ少なかれあるように思う。自分も管理職として見につまされるのも事実である。

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Posted by ブクログ 2017年02月09日

メーカー勤務者として興味があり、大学の同級生も何名か就職しているので興味を持ち購入。

やはり三菱重工の倍近い値段でウエスチングハウスを買ってしまったことが、不正会計への引金となったのか。それとも
もともと東芝には、社内カンパニーに事業撤退をちらつかせ「チャレンジ」目標の達成を強要、グループ内の隅々...続きを読むにまで蔓延するパワハラ地獄の素地となるような文化があったのか、よくわからない。
確実に言えることは日本の会社においてトップの不正を防ぐことは難しいということだろう。(社外取締役や委員会等設置会社なぞ屁の役にも立たないということ)

最近同級生が東芝の本社の部長になったと新聞で知ったが、この本を読んで、こんな粉飾だらけの会社で、こんな大変な時期に部長になるなぞと逆に気の毒に思えてきた。

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Posted by ブクログ 2016年11月22日

速読。
東芝の内情について不正会計の話を中心に進めた本。歴代社長と会長が不正会計を支持し、チンピラヤクザ顔負けのパワハラで部下や取引業者を追い込む始末。ヤクザのフロント企業やブラック宗教法人もビックリのクソっぷりである。
名門大学出身者がトップにいる名門企業でこんな始末なのだから人間とはなんとも愚か...続きを読むな生物である。世の中から悪行がなくなるはずがない。
名門という羊の皮を被った狼、いや狼にも失礼なほどの犯罪者集団が自身の犯行を認めずに今もぬくぬくと同じ企業で給料という名目で市民から金を盗んでいるような畜生どもが東芝である。
ただこれは東芝に限った話ではない。ライブドアの時もそうであった。果たして自分の会社が潰れそうなとき、ピンチの時に弱みを公表する人間がこの世にいるかという話。間違いなくすべての人間が嘘をつくであろう。警察、検察、裁判官が嘘をつかなくていいのはつかなくても飯が食えるからであって、善人だからという話でないように。この本を書いた著者自身も、金で困らないからこの記事が書けるのだ。利害関係者が不正を公表するはずがない。
ここまで巨大になった企業だが不正の影響は大きいはずなのになぜ堀江のように逮捕起訴、そして収監されないのか。これでは堀江の主張を認めることになっているではないか。

このような不正というか犯罪は毎日世界中で行われているし、すべて報道されているわけではない。東芝は運悪く今回は公になったが、今後も無くなることは無いだろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年09月14日

こういう系統の本を読んだことがなかったが、興味を持ち読んでみた。

小笠原啓(おがさわら さとし)

日経ビジネスの記者が書いたもの。
記者というのは、これほどまで情報を集められるものなのかと改めて感心させられた。また、内部告発の情報を多用していたが、東芝ともなる大きな企業となるとたくさんの情報が集...続きを読むまってくるのだろうと感じた。
記者が書いたということで、やはり批判的な方向の意見が多いような気もするし、実際のところとどうなのかと疑問に思う部分もあったが、内容が細かくとてもよかった。

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Posted by ブクログ 2016年09月04日

企業不祥事の本を何冊か読んでいるが、
・トップが戦略を誤るが、それを決して認めない
・部下に「工夫」「チャレンジ」を求める
・業績が回復しないのは現場の工夫が足らないせいだ、と責任転嫁する
・現場の担当者が無理をして不祥事に至る

…という構図がほぼ間違いなく見られる

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Posted by ブクログ 2016年08月19日

【ネタバレなし】よく取材されてて、製造業に勤めている自分にとっては大変参考になる内容だった。中〜大規模の日本企業ならどこでも同じことが起こりうるんじゃないだろうか。

文章が下手なので時々読みにくいところがあってマイナス。

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Posted by ブクログ 2021年06月10日

経営トップが不正を働こうとした、管理部門が不正を止められなかったという一義的な原因はあるものの、根本の原因は企業風土(=企業理念)

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Posted by ブクログ 2020年07月29日

数年ぶりに読み返してみた。

従業員の立場では、経営者に抗えないとしても、いつでも外で勝負できるスキル、もしくは代えのきかない人材であると認められることが大事。

経営者の立場では、金策に走る時間や損失を隠すことに使う労力を、未来に向けて使えてたならば結果は異なったかも知れない。

いずれにしても経...続きを読む営者の不正は絶対に許されるものではない。

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Posted by ブクログ 2020年07月04日

もう少し早く読めばよかった。
当時の事件の流れが分かりやすくまとめられている。


登場人物と事件、年代の関連が複数あって、いつ、誰が、が途中途中で混乱するが、丁寧に読み返せばなんとかついていけた。


最後に年表があることに、最後50ページくらいになるまで気づかなかった。これがわかってればもう少し...続きを読む読み易かったはず。


内容としては、不正のカラクリや、追求するものかわすもの、を時系列に述べられている。結局諸悪の根源は原発事業ということなのかも知れない。

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Posted by ブクログ 2018年07月16日

カネボウが粉飾する際によく使っていた言葉の一つが、低稼働。不良在庫を子会社に押し付けながら都合よく回遊させる資産計上による循環取引。これに似たような企業内タームとして、東芝では、チャレンジという言葉を用いていた。到底無理な目標に対し、パワハラさながらに達成を迫り、いつしか不正を黙認を孕むワードと化し...続きを読むた。粉飾せよ、とか不正しなさい、なんていう直截な物言いはあり得ないのだから、言葉は糊塗され、用いられるようになる。戦時中の全滅を玉砕に言い換えていたムードにも近い。しかし、不正を行うか否かに関わらず、仲間内には独特の言い回しがあるのであり、企業にも独特の言い回しというのがあるのは常である。この点に関しては寧ろ、メディア側が事件のインパクトを強め、読者の感情を高ぶらせるために用いられる技法の一つと考えて良い。神戸製鋼が品質不正をした際も、トクサイという言葉にフォーカスした。しかし、これは失敗。トクサイは、製造業全般に使われる言葉であり記者の勉強不足ゆえ、その後は言い訳がましく、正しい用法に修正されていった。何が言いたいかというと、メディアが煽る部分と真実は分けて理解しなければならないという事。東芝経営陣が極悪人のように語られているが、それはどうなのか。

本著では、不正が起こった背景を内部告発のメールや証言から冷静に解き明かす。その中では本件で行政処分を受けた新日本監査法人と東芝との関係性にもメスを入れる。度監査機能の不完全さがこのような事件を起こす一因になるのだと思うのだが、監査する側とされる側が利害関係にあるというのはそもそも致命的な構造上の問題ではないのだろうか。

考えさせられる、勉強になる会計不正最大規模のケーススタディである。フォレンジックなんて言葉も本事例から学んだ。企業人は正確に理解しておくべき事件だろう。

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Posted by ブクログ 2017年08月09日

日本を代表する不沈艦さえも数人の失策で容易く迷走し沈んでいく。次から次に暴かれる不正(不適切ではない)やお手盛りの第三者員会には不愉快を通り越して飽きれるばかりだ。

トップの不徳は語るべくもないが本書を読むと現場社員に罪がないわけではない。度々「チャレンジ」が取り上げられているが、高い目標を置き施...続きを読む策を考えるのはIT業界では定石である。仮にこの本がGoogle本なら礼賛された手法でさえあったかもしれない。東芝社員はこれを圧力でありパワハラであると受け止めながらも試行錯誤を会計上のテクニックで乗り切っている。上層部はそれを検証もせずに良しとする。著書は当然ながらトップの腐敗を糾弾し社員は被害者というスタンスで論じているが、東芝上層部に根付く隠蔽体質と現場に流れる他人事感と場当たり主義、これが東芝問題の本質であろう。日本的経営の負の側面を見た気がする。

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