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何がトップを隠蔽に駆り立てたのか
原発子会社の赤字隠しをスクープした
「日経ビジネス」の記者が徹底取材で明らかにする不正会計の構図
「時間がないんだよ。今月はどうするの。160に対する施策を出してくれ」
「施策が出せないなら(社内カンパニーの)社長に直接そう言えよ、アンタがやるって言ったんだから。あと1週間で160を積むって約束したでしょ。ふざけてるのか」……
上司の厳しい叱責が続く会議の様子。これは、雑誌「日経ビジネス」に持ち込まれたICレコーダーに録音されていた音声だ。ほかにも800人以上の東芝の現役社員やOBらの関係者から多くの情報が寄せられた。
本書は、これらの内部情報と取材班の徹底取材をもとに、なぜ、東芝が不正会計に手を染めることになったのか、その根本的な原因に斬り込む。
東芝は、真の意味で「新生」したと言い切れるのだろうか。
企業の“けじめ”のつけ方を問う。
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Posted by ブクログ
本としてはよくまとまっていると思う。
この頃の日経ビジネスはまだ取材力と編集力が高かったと思う。
東芝の粉飾は会社体質を考えるといずれ起こっていた事と感じる。ウエスチングハウスの件が時期を早めただけと。
慢性的に不正が続くのは、日本の人材の流動性が低いうえと感じる。会社に言われたことを不正と分かっても断れない。
日本企業の国際競争力が一気に落ちたのは、日本の企業人は世界の事情が分からないのと、政治がこのころからゴミクズレベルで日本の競争力向上に何も寄与できてないってことだろう。中国からしたらこの時期に東芝だけでなくシャープ、サンヨー等いろいろバーゲンブライスで買えてお買い得だったろう。それがまた今日本企業の首を絞めてる。
うちの会社を明日は我が身だと思う。
Posted by ブクログ
ジャーナリストによる、東芝粉飾決算について暴いた本。情報源は定かではないが、部内へのアンケート、取材、内部告発などによって明らかになったデータを基に、時系列に状況を追っている。調査報告書等の公表文書のみならず、首脳陣の間で取り交わされたメールまで載せて、事実の裏づけとしているなど、かなり周到な調査の基、くわしい分析が行われている。東芝の粉飾について、あるいは経営体質について、かなり理解できた。学術的に全般を纏める部分があってもよかったと思う。
「(土光敏夫)一般社員は、これまでより3倍頭を使え、重役は10倍働く、私はそれ以上に働く」p98
Posted by ブクログ
たぶん、私は東芝の組織にいたら、上司の指示で不正に手を染めていたと思います。
この本には、当事者達の生々しい会話やメールが載っていますが、
まぁ、こういうメールとか書くだろうなって思います。
罵倒雑言なんて、ちょっと昔なら、当たり前にありました。
組織の命令や上司の命令に背くことは、日本の企業文化では、当たり前ですが、タブーです。
仮に論理的整合性をしっかり持っていたとしてもです。
均一性が非常に高い組織や社会で、そのようなことをやったら、
すぐに居場所がなくなります。
専門知識を持たない、新卒の学生が、大企業に入り、生き残っていく道は、
組織にドップリ染まり、その組織の文化を受け入れ(否応なく)、その会社内での特殊スキルと、
会社内の派閥にうまい具合に入ることです。
少なくない大企業のサラリーマンの方は、
東芝の問題を知り、他人事じゃないと思います。
私が就職活動をしていた十数年前は、東芝はCSRで非常に優れた会社だとして、
よく雑誌で取り上げられていました。
今から思うと、なんて薄っぺらいランキングですが、
毎年の就活生人気企業TOP30には、必ずランキングしていました。
福利厚生も手厚いですし、平均年収も他の電機系企業よりも高い、
必然的に、優秀な学生は、集中します。東芝に入るだけでも、
当時は、かなりの勝ち組と言われていました。
今は、泥沼のWHとの民事訴訟と、いったい東芝の問題はいつ片付くんだと、
多くの人は思っていますが、(しっかりとした)決算を出せないぐらい内部統制が出来ていないので、
まだ、かなり先になると思います。
大企業に入社すると大きなことができるイメージですが、
実際は、ものすごく細分化された業務の一つのポジションを任されるだけで(入社して数年間は)、
自分の仕事が一体何につながっているのか、どういう価値を生み出しているのか、わからない人が結構います。
業務の標準化も一部の部署だけです。よって、自社以外で、使えるスキルを磨くのは至難の業です。
私は海外で働いていた時に、東芝との付き合いがあったので、ジェットコースターのように状況が変わっていく様を見ていました。
海外工場の閉鎖、事務所の撤退、そして、担当の方は本社に戻ることはできず、グループ企業出向、
そのグループ企業は、海外企業に売りに出される可能性。おそらく海外駐在時と、
今の年収では半分以下になっていると思います。
そういう様をリアルタイムで見ていたので、やはり他人事ではないと思いました。
長い文章になりましたが、トップ如何の対応で、なぜこれほど、
多くの社員が路頭に迷わなけえばいけないんだという憤りがあります。
また、組織に従属することでしか生きられない、日本社会における選択肢の少なさに、悲しみを覚えます。
こういう本が出版されるのは、内部の情報を話したからです。
しかし、自分の会社の悪口を言うのは、これまたタブーです。
それは、会社を変えたい、改善したい良心からでしょうが、一歩間違えば、崩壊します。
その危険性を知ってリークするのはありだと思います。
もちろん自分の職をかけて行うのがフェアだと思います。
Posted by ブクログ
2006年のウエスチングハウス買収は、ニュースでも大きく取り上げられていたためよく覚えている。当時は地球温暖化抑制のために原発推進がかなりイケイケの状況だったように思うので、この時点での経営判断は買収金額以外(これはニュースでも叩かれていたように記憶している)は間違ってはいなかったと思う。しかし、東日本大震災以降は合理的な判断に欠けていたとしか思えない。確かに巨額を注ぎ込んだ事業であるため特別であることは仕方がないが、それが粉飾する理由には全くならない。東芝以前にも同様の粉飾で危機となった企業があった。それを東芝旧経営陣はどのように見ていたのであろうか。企業コンプライアンス以前の問題として東芝は取り組むべきであろう。
東芝の問題の一つにもなっていた『チャレンジ』と呼ばれる無理な業績改善は、どこの企業でも多かれ少なかれあるように思う。自分も管理職として見につまされるのも事実である。
Posted by ブクログ
メーカー勤務者として興味があり、大学の同級生も何名か就職しているので興味を持ち購入。
やはり三菱重工の倍近い値段でウエスチングハウスを買ってしまったことが、不正会計への引金となったのか。それとも
もともと東芝には、社内カンパニーに事業撤退をちらつかせ「チャレンジ」目標の達成を強要、グループ内の隅々にまで蔓延するパワハラ地獄の素地となるような文化があったのか、よくわからない。
確実に言えることは日本の会社においてトップの不正を防ぐことは難しいということだろう。(社外取締役や委員会等設置会社なぞ屁の役にも立たないということ)
最近同級生が東芝の本社の部長になったと新聞で知ったが、この本を読んで、こんな粉飾だらけの会社で、こんな大変な時期に部長になるなぞと逆に気の毒に思えてきた。
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