あらすじ
『ドキュメント遭難』シリーズの単独行編。 増加の一途をたどる山岳遭難事故のなかでも、例年高い割合を占めているのが単独行者の事故。
2010年度の警察庁の統計によると、全遭難者数2396人のうち、単独行だったのは前年より120人も多い787人で、全体の32.8%を占める高い割合となっている(遭難者『ドキュメント遭難』シリーズの単独行編)。 増加の一途をたどる山岳遭難事故のなかでも、例年高い割合を占めているのが単独行者の事故。
2010年度の警察庁の統計によると、全遭難者数2396人のうち、単独行だったのは前年より120人も多い787人で、全体の32.8%を占める高い割合となっている(遭難者の3人にひとりが単独行者となる計算)。
また、単独行の遭難者のうち死者・行方不明者は、全単独遭難者の21.6%にあたる170人で、パーティを組んでいる(2人以上の)登山者における死者・行方不明者の割合(7.7%)と比較すると、約2倍となっている。
単独行における遭難のリスクの高さはかねてから指摘されているところであり、警察や民間の救助隊は長年にわたって「単独行は控えるように」と登山者に呼び掛けてきた。 しかし、単独行の人気は依然高く、近年は若者の単独行者も増えつつある。
本書は、山岳遭難関連書の第一人者、羽根田治氏が、単独行遭難の実例を詳細にレポート。
単独行という形態を否定するのではなく、過去の遭難事例を検証することによって、単独行を楽しむために登山者が行なうべきリスクマネジメントについて考える。
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Posted by ブクログ
単独行で遭難した事例が7例出てくる。
道迷い(による下山遅れ)が2
滑落(による負傷で行動不能)が3
熱中症による行動不能が1
悪天候による下山遅れが1
このうち、両神山で滑落して動けなくなり、
2週間ぶりに奇跡的に生きて級もされたケース。
これには感動して泣きました。
ほんとうに素晴らしいし、運の強い人だと思う。
島々谷での負傷者のケース
素晴らしい沈着さと完璧なセルフレスキューぶりに感動。
尾瀬の下山遅れのケース。
女性なのだが、その強さ、沈着さに驚いた。
指摘されている登山届の問題点は私も同感。
単独行がダメと言われてる理由については、
尾瀬の女性と同じく納得できない部分もある。
しかし、救助隊が言うように、死んじゃった人をみて、
「単独じゃなけりゃ助かっただろうに」という部分も
確かにあるだろうと思う。
(同行者の通報により助かるケース)
自分も単独で行くことが多いので、
事故に遭わないように、遭難しないように、
さらにセルフレスキュー力を高めておかないとなー。
ファーストエイド&万が一装備類ももう少し見直そう。