あらすじ
『歴史が面白くなる 東大のディープな日本史【古代・中世編】』の続刊! 東大の入試問題を題材に、日本史の「近世」「近代」における出来事や制度の知られざる側面を読み解いていく一冊。歴史好きにもたまらない!
※本書は、新書『歴史が面白くなる 東大のディープな日本史』『同2』『同3』から、「近世・近代」に関する問題を抜粋して加筆修正・再編集したものが底本です。
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Posted by ブクログ
日本人のルーツと言うべき、過去の日本社会が辿った軌跡を、著者の見解を織り交ぜながら、概観している。客観性を重視する姿勢は当然でありながらも、全く感情抜きではなく、我々日本人の祖先が、どんな環境に置かれ、どんな課題を乗り越えようとしていたのか、簡潔に論じている。その意味で、情愛に満ちた、温かい視線を我々の祖先に向けている。しかも、日本思想の学習もやり遂げているため、根源的な部分の理解も示している。ただ、日本に対する興味関心が強いせいか、外国の人々に理解を示すまでには視線に広がりがなく、得てして自国の中での熱狂に身を委ねて、冷静に世界に目配りする度量が欠けていなくもない。とはいえ、日本人としては、自分たちの身に迫る、痛切なテーマを扱っており、興味は尽きない。