【感想・ネタバレ】歴史が面白くなる 東大のディープな日本史【古代・中世編】のレビュー

あらすじ

実は「東大の日本史」ほど“深い”入試問題はありません。本書は、日本史の「古代」「中世」において一般的に認識されている、もしくは誤解されている事実について、東大日本史の入試問題を通して読み解く一冊です!

※本書は、新書『歴史が面白くなる 東大のディープな日本史』『同2』『同3』から、「古代・中世」の時代区分にあたる問題について、再収録・再編集したものが底本です。

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Posted by ブクログ

歴史の編み直しを実行して、新たな歴史像を提示している。すなわち、思考が新しく、我々に身近な存在として歴史の中の人々を再現している。では、どんな形で新しいか。それは、市中の人々と垣根なく接してきたからではなく、新思想を果敢に受容してきたから、歴史叙述にも新味が生まれたようだ。新思想とは、内田樹や加藤周一らであり、この新しい思考の形式を獲得したことにより、新しい歴史像が描出できたのだと思う。東大卒で、東大の先生を崇めている節があるから、学問の内奥に潜行はしても、現在の市中の人々と肩を並べて共感することは難しいかもしれない。しかし、新思考で描かれた歴史に関しては、極めて距離感が近く、身近な存在として我々の前に顕在化している。歴史が近くなる点で著者の貢献は大きい。

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2021年04月03日

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