あらすじ
人々が少しだけ違う並行世界間で日常的に揺れ動いていることが実証された世界――両親の離婚を経て母親と暮らす高崎暦(たかさき・こよみ)は、地元の進学校に入学した。勉強一色の雰囲気と元からの不器用さで友人をつくれない暦だが、突然クラスメイトの瀧川和音(たきがわ・かずね)に声をかけられる。彼女は85番目の世界から移動してきており、そこでの暦と和音は恋人同士だというのだが……並行世界の自分は自分なのか? 『君を愛したひとりの僕へ』と同時刊行
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Posted by ブクログ
君愛に比べ、だいぶ落ち着いて読むことが出来ました。しかし、並行世界の移動による障害や倫理観を考えさせられるようなお話でした。僕愛から呼んだのでハッピーエンドです。栞が幸せでよかった!
Posted by ブクログ
うわー…。君僕から入ったんだけどなんか切なーい。 こういうのもメリバと言うのでしょうか。価値観によるかな。 でも読めて良かった。SFですけど難しすぎず、すいすい読める小説。栞が好きだったので彼女とのハッピーエンドを望んでいたんですけど、和音も好きになった。すべてが多層的でしっかり感想書くと文字数えげつなくなるので、おすすめ!とだけ言っておきます。
Posted by ブクログ
面白かったです。栞との並行世界の話かと思っていたのですが、和音との話でした。確かに、「君を愛したひとりの僕へ」の方でも和音とは一生の付き合いになっているので、和音と結ばれる世界線もあるのかと嬉しくなりました。もう一冊の方ではビターな展開が続きましたが、こちらはトラブルはあるものの、基本的には幸せな二人を見ることができてよかったです。もう一冊の方とうまくつながっている箇所が多く、よくできた作品だと思いました。
Posted by ブクログ
物語としては凡庸。ただその一方で考えさせられるフレーズがいくつか。
「並行世界」≒「この現実における、未来への可能性」と置き換えて考えると、非常に興味深い。
この先のあらゆる可能性も、抱きしめて歩めるだろうか、と考えさせられた作品。
p.232「僕は君を、可能性ごとすべて愛する。1%の不幸も含めて、今度こそ」
p.251「こんなに素敵なことはないじゃないか。僕は自分が、知らない人の幸せを喜べる人間であることを、とても幸せに思う」
「僕が愛したすべての君へ、この喜びを伝えたいんだ。君がいてくれたから、僕は今、こんなに幸せですって」
Posted by ブクログ
君を愛したひとりの僕へ、を読んでからこっちを読んだ。どちらの話も面白く、あっちのこれがこうなって、と回収されていくのも面白いので、2冊同時に読むのが確かに良い。
選ばなかった可能性があるから今がある、というのになるほどな~と思った。
Posted by ブクログ
高崎暦
両親の離婚後は母親と暮らす。地元の進学校に進学する。高校で瀧川和音と出会う。九州大学理学部虚質科学科に進学する。卒業後、虚質科学研究所に入所。後に結婚して夫婦となる。
暦の母
実家が資産家。
暦の父
虚質科学研究所の研究員で高名な学者。生活や考えの不一致から暦の母と離婚する。離婚した後の方が良好な関係だった。離婚後も暦とは定期的に会ったり、誕生日プレゼントを贈ったりする。
ユノ
ゴールデンレトリバー。
暦の祖父
暦の母の父親。暦が父から買ってもらった誕生日プレゼントのエアガンを取り上げる。その二年後。祖父は他界してしまう。
佐藤絃子
虚質科学研究所所長。
瀧川和音
暦のクラスメイト。高校卒業後、虚質科学を学ぶため暦と同じ九州大学に進学。ナンパが多いことを理由に高崎暦と交際する。卒業と同時に大分は帰り、虚質科学研究所へ就職。後に結婚、息子の涼を出産する。
涼
暦、和音の息子。
絵理
涼が結婚を考えてる人。
愛
涼と絵理の娘。