あらすじ
ダニエル・ピンク、ティム・ブラウン、アダム・グラントらが激賞、全米のあらゆるメディアで絶賛された驚愕の「思考法」がついに日本上陸! グーグル、IDEOなどで次々と爆発的な発想を生んでいる思考のメソッドが初めて明らかに。「たった1行の問い」で、だれもが見たことのないような美しい答えを生む画期的な方法!
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Posted by ブクログ
イノベーションのために質問がいかに重要なのか。インターネットを通じて世界中の情報とつながり、すぐに答えにアクセスできる現在では、知識を記憶しておくこと以上に、常識や既成概念にとらわれずに「なぜ?そうなのか?」「もし?~だったら?」「どうすれば?」の順番で正しい質問をし、周囲の反対にめげることなく、助けになる仲間を巻き込みながら、実験といってもよい試行錯誤に着手することが重要であることが述べられている。
美しい質問を目指して、自分の本質が関心を寄せるものかどうかを見極めて、時間をかけて繰り返し考え続けることの大切さも教えてもらえた。
質問の天才ともいえる幼児が持ち上げられているが、幼児には実験への粘り強い取り組みでは弱い点もあると思う。
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Posted by ブクログ
・どんな本?
優れた質問をすることで本質に近づくことができる。つまり、問題解決のツールとしての質問のヒントを描いた本。
・課題意識は?
マーケットは複雑に。古い理論、ビジネススクールで習う理論は通用しにくい。
なので、正しい問いにたどり着くために、存在理由を問い続けていく必要がある。
例えば、パタゴニアの私たちから何も買わないでくださいという広告。
・3段階の美しい質問
なぜ?
もし〜だったら
どうすれば?
・テクニック
開いたり閉じたり。クローズドクエスチョンは前提を疑う作用をする
考え込む前に人に見せる
考えずに考える
なぜなぜ思考。原動力は反抗的な性格
干し草の中から針を探す。見つけたら、次の針を探せるかどうか byアインシュタイン
疑問を見つけるヴジャデ発想法
Qストーミング
How might we? どうすればできそうか?のHMWを念頭に。
探究の文化、ミッションクエスチョン
Googleの20%ルール、ゴアのメンター信用貸しネットワーク
質問の専門家を雇うこと。採用でもこれを確認するようにする。
・無知を耕す
内なる能力と外側のバランス
ポジティブな疑問。何もないと脳は悲観的な作用をするものだ。
・感想
テクニックベースの本。事例がたくさんでよみやすい。
質問の質。オブジェクティブを外さない質問をするには。それと、萎縮の関係が気になる。
Posted by ブクログ
問いを立てることの重要性について記された本。様々な視点からかんがえさせてくれおもしろい良著
<メモ>
・思考の3ステップ
なぜ〜?、もし〜だったら?、どうすれば?
・思考の観点
証拠、観点(立場)、繋がり(関連性)、推測(●ならどうか
・初心の重要性
初心者の心は空であり、専門家の習慣から解放されている。あらゆる可能性に対して開かれており、物事をあるがままに見つめることができる。
・ヴジャデ
突然自分がよく知っているものが新鮮に感じる感覚。
これによりいつもそこにあっても気づかなかったものが見えるようになる。
・How might we?でどうやったらできそうかと問いかけてみる。
自分の判断を先送りし、できる可能性を皆で考えようとするとてもよい魔法の問い。
Posted by ブクログ
本書は検索して解決できるという安易に答えを求めがちな現代に対してのある種の警鐘でもある。新しい価値をうみだして模索していくためには問いの中に生き続けることが必要。
美しい問いを自ら立て、それを考え続ける。美しい問いは、考え方の変化を促してくれる。
どのような選択肢も裏返すとそれは問いになるので、全ての思考は問いによって促されるのではないか?という問いというか仮説をもっていたために、本書はすごいスッと入ってきた。まず「問う」とはそもそもどのような行為なのか?という問いを考えさせられる。
そしてそのような問いを自分の中で意識してたてるためには、「知らないことを知る」というメタ認知が必要。何を知らないかを一歩引いて俯瞰する、または自分を無知だと受け入れることが、新たな問をたてる道。R.S.ワーマンも自らを無知の専門家と称しているように、知らないことを受け入れる謙虚さと素直さが必要なのだと。
これには、「知る」とはどのような状態なのか?という問いに答えることに等しいと思う。1つの事象に対して完全に知って理解するというのは、ほぼ不可能なのではないか。知ったつもりになる、理解したつもりになっているだけで、その意味解釈はあくまでも個人の経験と主観的解釈からなされるもので、客観的な真理が存在しえないために、知る努力はできるけど、知った状態には到達出来ないのでは?と思う。
第2章では、こどもに焦点をあてていたが、特に興味深いのは問いと教育の関連性。
“自分で質問を考えたなら、それは当人にとって、ほかのだれの質問よりも関心の高いものになる”とあって、教育にもいくつか段階があり、1つめに決まりきった答えがある問いをながかけるもの。2つめに明確な答えのない、野心的な問いを投げかけるもの。そして最終段階は、自らそういった問いを見つけ出すもの、なのかなあと感じた。
つまり、教育にはそういった問いを生み出すような仕組みが重要で、それには心理的な安全を形成したり、といった環境づくりから始めないといけないのではないかと思った。そしてこれは無論、組織においての文化づくりと仕組みに関しても同様だと。
では、どのように問い続けられるようになるのか?というと、一歩退いて考える(第三者のように)、自分が対象を知らないと自覚する、相手に深く傾聴するなどが述べられているが、具体的方法としてQストーミングというのは面白かった。
テーマを設定して、それに対する問いを発散し、オープン⇔クローズドで調整をし、優先順位をつけ、行動に落とし込む。といった流れで行う。この問いの優先順位をどうつけるのか?が難しそうだと感じたのだけど…2軸でマトリクスつくってある程度しぼれるのだろうか?抽象的/具体的か、関連性が高い/低いかとかどうだろう。
元のテーマに関連性が一見低いと思われる問いにもヒントが実はありそうなのがまた面白い。
他、各論でいうと、ミッション・ステートメントを問いのカタチにすることで、あらゆる機会にミッションを反芻するのでより浸透させられるのでは?といった仮説を持てたり、外部のデザインファームという立場からの関わり方を考えさせられたり(いかに問うかだ、うん)、なぜ・もし〜だったら?・どのように、という3つの問いをプロセスに応じて使い分けたり、かなり収穫が多かった。
とはいえ、ここで学んだことをどのように活かせるのか?という具体的なところに落ちておらず、
まず考えるべき問いは、どうすれば問立てを日常生活の中に仕組みとして組み込めるのか?かなあと。
Posted by ブクログ
幸せとは、自分で作るもの。結局、自分にしかわからない。どんなときに幸せを感じるか?
その過程で※問い※を持ち、さまざまなことを試しながら少しずつ、自分の力で獲得していくのだ。
人生を通して
『自分は本当に幸せなのか?』
『どうすればもっと幸せになれる?』
「自分がなぜそれをしているのか」
『自分にとって重要なことは何だろう?』
「自分が輝き、最も生き生きと感じる時間と場所と活動はなんだったか?」
これらを問い続けることを細々としたタスクよりも、重要としていきたい。
そして、直近、今の私に大事な問いがこれ。
「何もしなかったらどうなるだろう?」
問題から逃げている今、突き刺さる。
まあ、これだけじゃあ辛いから、
「成功したら、どうなるだろう?」
も、大切に!
そして、最後に。
「『絶対に失敗しないとわかっていたら、何に挑戦するだろう?』よりも良い質問は、おそらく、『失敗するにせよ成功するにせよ、本当にする価値のあることは何だろう?』というものだ」
読んで納得するは易し、これから実際に問い続けていくのは難し。