あらすじ
人はいかにして魔道師になるのか……。注文を受けて粘土をこね、ろくろを回して魔法を込めた焼き物に焼く。はたして魔道師は職人か否か……「陶工魔道師」、女たちの密かな魔法組織を描く「闇を抱く」、死体を用いる姿なきプアダンの魔道師の復讐譚「黒蓮華」、そして魔道ならざる魔道を操る者、もう一人の〈夜の写本師〉の物語「魔道写本師」。異なる四つの魔法を操る魔道師たちの物語四篇を収録。『夜の写本師』で一躍脚光を浴び、日本ファンタジーの歴史を塗り替え続ける著者の人気シリーズ〈オーリエラントの魔道師たち〉初の短篇集。/解説=三村美衣
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Posted by ブクログ
オーリエランドの魔道師シリーズの第四作。
いろいろな魔法と魔道師が描かれていて良かった。
ひとりひとりが1冊の本になるほど、
綿密な人物背景があって、
それを次々と読めるとはなんて贅沢。
ホールケーキと同じぐらい、
いや小さい分だけそれ以上に手間がかかっている美味しいプチフールを
ひと口で食べてしまうようなもの。
しかも細長いお皿に並べて、次々ぱくぱくと。
人生を自分の手に取り戻した三人の魔女の話も面白かったし、
復讐のために漂うように生きる魔道師の生き方も、
本を与えて性根を直すチャンスを与える夜の写本師の話も面白かった。