【感想・ネタバレ】爪と目のレビュー

あらすじ

あるとき、母が死んだ。そして父は、あなたに再婚を申し出た。あなたはコンタクトレンズで目に傷をつくり訪れた眼科で父と出会ったのだ。わたしはあなたの目をこじあけて――三歳児の「わたし」が、父、喪った母、父の再婚相手をとりまく不穏な関係を語る。母はなぜ死に、継母はどういった運命を辿るのか……。独自の視点へのアプローチで、読み手を戦慄させるホラー。芥川賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

「爪と目」こういう作品が芥川賞に求めてる地獄だなあ
「しょう子さんが忘れていること」いや怖いんだけど。37歳の娘の殴りたくなる感いいね
「ちびっこ広場」これは分かりやすいですね

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2023年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

3歳児の「わたし」が明らかに乳幼児を超えている違和感は強烈なのに、飲み込まれるようにして読み終えてしまった。
何が起きているのか明確に分かるような作風ではないのだけれど、随所に気味の悪さと不快感がある。嫌な音を耳元で鳴らされ続けているような、胸の内を爪でカリカリされているような。
なんでこんなに自分のこと以外興味関心が特にない人達のふるまい、様子に解像度が高いのだろう。
ただ図太さというのは、誰しも多かれ少なかれ持っていて、自分にもあるかもしれない無神経さを拡大して見せられている気分になるからこそ、不快感を持つのかもしれない。
「わたし」の元々の母親もその類で、ブログに出す部屋をお洒落にするため度々「わたし」をベランダに閉じ込めており、「わたし」がやり返した結果がベランダでの凍死なのではという考察を見かけたのがしっくりきた。
もっと知りたい気がして、久しぶりに読み終わったあと他の人の考察や作者インタビューを見漁ってしまった。

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2024年08月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

二人称にしているのはどうしてだろう。いつ時点?
主人公の女性がサイコパスっぽいのが芥川賞っぽいなと思いながら読んだ。
うまく説明ができないが、不思議な雰囲気で着地点が気になって、面白かった。3つめの話もサラッとホラー感があってうまいなぁと思った。
他の作品も読んでみたい。

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2024年07月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幼児の「わたし」を語り手に、母の死と、父と「あなた」の(再婚を前提とした)同居が語られる。「あなた」が「わたし」に(というよりは周囲の人間すべてに)心から親密な関係を築けないことを傷のついたコンタクトレンズやほぼ見えない裸眼で表象し、「わたし」もコミュニケーション機能の不全に陥っている様を噛んで尖った爪で表す。

たしかにホラーだこりゃ怖い。
どのような話かがつかみきれない序盤からすでに相当怖い。すべての文章に「ひっかかり」を覚えるのだ。語り手の「わたし」は自分の心情を一切語らないのに、「あなたは~思った」と「あなた」の行動・心情を断定的に語る。それだけで「これは絶対に誰も幸せになれないタイプの小説だ」とわかるし、「ひっかかり」があるだけにじっくり読まされてしまう。そしてこの断定的な口調のわけが、最後の"あとはだいたい、おなじ。"で推測され、なんだか自分まで地獄におとされたような気持になったのだった。

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2023年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

怖かった。
読みやすく好きなタイプの文だった。
結膜炎なりやすいので痛みがよく伝わってきて、その点やだった。

なぜかみなさんあまりコメントしないちびっこ広場が、最後ゾッとした。
お母さんが、何度も電話してちびっこ広場に連れ出してるから呪いは実行されてるのでは、、?
1回だけの呪いで、夜に広場に行くだけで終わるならいいけど怖い目に遭わなきゃいいな。。と変に心配になってしまった。

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2020年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「あなた」がまるで一人称のような主語になっていて、「わたし」がまるで二人称のように語られているのが面白かった。
『ちびっこ広場』面白かった。結局噂話通りになっているとは。

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2023年01月13日

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