あらすじ
目的も告げられずに、未開の辺境惑星デルマク・Oに送り込まれた14人の男女。使命を伝えるはずだった通信は未達のまま、外部との接触を絶たれてしまった彼らは、その惑星で奇怪な光景を目にすることになる。謎めいた構造物、歌う人工蠅、光線を発射するミニチュア・ビル、不完全な複製を作り出す生命体……。やがて、一人また一人とメンバーが奇怪な死を遂げ始める!? 緊迫感溢れる筆致で描かれる鬼才の異色サスペンスSF。
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Posted by ブクログ
氏の作品の中ではまたマシな方と評される、と解説で書かれているか、SFをあまり読まない自分にとってはかなり刺激的でした。
一番最初に主観的に描かれるベントールチーフがあっさり死んてしまいいきなり先が見えなくなり困惑しました。神が実在する設定もいいですね。作中で語られた、地球上での人間以外の生物から見れば確かに人間は極めて不完全な神なのかも。終盤に大きなどんでん返しが2つあって楽しい。最終盤でのセスの失踪についても深みを感じます。食料の心配はないのだろうか、例えばコーヒーはつきかけているらしいし。人を平気で殺してしまう人間の心理は理解できないが究極の環境下であれば、なのかもしれない。
途中意味不明な言葉がたくさん出てきてSF読みづらい感は否めないけどこれは慣れの問題かもしれないです。
Posted by ブクログ
神学とSFという、相反する領域が合わさっている特異なSF小説だった。更に仮想世界と殺人事件の要素も加わっていたので、お腹一杯になった。仮想世界は、今では映画やゲームでもお馴染みのアイデアだ。しかし、本書が発売された1970年当時の人々には珍しく、非常に驚いたのではないだろうか。もしかしたら本書は、仮想世界を初めて世に知らしめた本家本元なのかもしれない。誰か教えて!(笑)