あらすじ
ついに復活! 知られざる改革の深層に、取材記者が迫ったドキュメント。「電機業界の負け組」と揶揄されたソニーが、静かなる復活を果たした。2012年に社長に就任し、苦闘を続けてきた平井一夫氏の改革が、いまようやく花開きつつある。本書は、「1500日改革」の深層を描き、稼ぐ力を取り戻したソニーのいまとこれからを描く。
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Posted by ブクログ
市場拡大時は商品数を増やしてとにかく売上高を作りに行く、投資もする。縮小し出すと商品数を減らして1商品当たり売上高を大きくして生産効率を上げる=利益率を取る。あと縮小時は商品開発の体制も1商品の付加価値を上げるべく分業制より知を集約させて消費者ニーズに応える。ソニーのモバイル事業。
SONYの取締役は13名中10名が社外、1名が非業務執行、日系企業にしては進んでるよね。社外取も女性4名、外国人3名(1名は外国人女性)で多様性も担保してるね。
SONY役員一覧
sony.co.jp/SonyInfo/Corpo…
映像・音楽事業とゲーム事業を纏めて持つとシナジーあるなあ。ゲームでヒットしたコンテンツを映画化する、テレビコンテンツのCMに自社ゲームを宣伝する、ヒット作をDVD化・BD化やグッズ製作するノウハウを横展開する、ヒットしたゲームをアニメ化して主題歌を製作する、などなど。
SONYのゲームタイトルサブスク「PSプラス」って、全世界3,400万人も会員居るんだ。日本は月額476円で、海外も同じだと仮定したら毎月162億円の売上で、年間で約2,000億円もあるんだ〜。HPと多少価格違うけど大体同じ(年間契約の場合で単月429円、単月のみ契約だと850円)。
映画ビジネスは劇場公開後、TVやDVD、BD、インターネット配信と続いていくからすぐには収益にならないから長期戦。トレンドとしては大物俳優の起用は製作費が多くかかるから避けて出来るだけシリーズ作品にしていく。作品は資産として国の横展開もするので積み上げも大事。馴染みの無い業界面白い〜。
この前読んだ本(2016年発売)でも一貫して販売数量より利益重視と言ってて効果が出過ぎてる位出てるね。成功している点で平井改革の本は成功事例として良い本と思うけど、17-18で何やってるかは不明。
asahi.com/sp/articles/AS…
Posted by ブクログ
これが私たちのソニーと言う明確な理念と、それを強い意思で実行する力が感じられた。自分の会社とは何か?批判されようと思うリーダーはそれを実践し続けることが大事だと感じた。
Posted by ブクログ
2012年からのSONYの改革の話。
やっぱりここでのオーソドックスな手法が効果があったと各コーポレートのキーマンが語っている。
改革を先導した平井さん、吉田さん、十時さんの3人は全員がソニー子会社出身。
改革の旗振り役は辺境の地にいる、というのを良く表していて面白い。
同時に久夛良木さんがソニーのCEOになっていたらどうなっていたのか、見てみたかったと思った。
・(ソニーにおいては)価値を感じてもらう強い商品を作ることが最重要
・売上至上主義の結果、事業部単位で損益が見えなくなって赤字体質になっていた
・そのために創・作・売をワンセットで持つこと
・最初に危機感を醸成
・その後、本丸のテレビ事業の構造的赤字体質にメス
・気骨ある人材は辺境にいる(平井さん、吉田さん、十時さん)
・テレビでは各商品をどの店舗にどのくらいまで置けば収益最大化ができるか、愚直に計算をして、愚直に実行した(結果がインドで「サムスンに勝った男」玉川勝さん)
・PS4はマジックプライス399ドルで発売すると最初に決めてから開発開始(過去の実績から399ドルで販売すると突然売れ出すが、理由はわからないことから「マジックプライス」)
・カメラではハイアマチュアやプロを攻略しないとブランドは形成されない。ブランドが形成されないとそれ以外で指名買いが発生しない。