あらすじ
【Here Comes A New Challenger!】
『ポリゴン』って、カクカクのやつ? そんな3D参入期だった古き良き格ゲーブーム全盛の1994年。男たちの異様で不気味な闘志が蔓延る場末のゲーセンに、彼女は再び降り立った──。表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切り掲載のリニューアル版!
※「ハイスコアガールCONTINUE」2巻は、「ハイスコアガール」2巻からストーリーはそのままに、表紙描き下ろし、加筆、修正、16Pの描き下ろし特別読み切りを掲載したリニューアル版です。
(C)2016 Rensuke Oshikiri
感情タグBEST3
ゲーマーたちの思春期真っただ中の中学生編(笑)ハルオは典型的なダメ中学生だけど好きなものにはまっすぐで自信満々なところは意外とモテるポイントかも!そして日高の一途さにほだされたところにまさかの大野帰国(笑)読者の側もどう見守ればいいのか困惑する!
日高小春
自分の人生で主人公と結ばれるヒロイン以上に心に残るヒロインがいる。それが結ばれない方のヒロイン。それはメインヒロインより先に出会っていても関係性を停滞させてしまい掻っ攫われるヒロインもいれば、メインヒロインよりも後に出会ったがためにどれだけアプローチしても結ばれないヒロインもいる。
では日高小春はどうか。最初は嫌い寄りの感情を春雄に抱いていた彼女は、ゲームを通じて春雄と仲を深めていく。健気さや密かな思いを秘めるいじらしさをもち、主人公に価値観を変えてもらうというある種運命的な出会いを果たしている。しかしそれは小春にとっての運命であり、春雄にとっての運命ではない。彼の惹かれる相手はいつだって対等にゲームで戦えるライバルであり、ゲームだからこそ繋がることのできる大野だ。
小春が春雄に大野より先に会っていたとしても、きっと結果は変わらなかったかもしれない。それでも、小春のヒロインとしての輝きを、自分は一生忘れることはないと思う。ゲームに対して「後ろで見てる」ではなく、自分が戦うことを中心に添えた小春が大野より先に春雄とであっていたらどうなっただろう。
無意味な仮定だが、そんな思いを持たずにはいられないほど、日高小春はヒロインとして最高だった。
そんな日高小春との出会いから少しずつ一緒にいる時間が増えていく、ありふれた日々のようで、奇跡のような時間が描かれた2巻だと思います。しかしこれも、大野がいない春雄にとっては辛い日々だったのかもしれない。そんな辛い日々を多少なりとも潤したのがゲーム初心者である日高小春という存在だった。
そう考えると矢口春雄にとって日高小春もいなくてはならない存在だったんだと思う。