あらすじ
頑張れない、傷つきやすい、意志が弱い。生きる力に欠けた若者たちは、欧米流「ほめて育てる」思想の産物である。一九九〇年代に流入した新しい教育論は、 日本社会特有の「甘さ」と結びつき様々な歪みを引き起こした。「ほめても自己肯定感は育たない」「欧米の親は優しい、は大誤解」「母性の暴走が弊害のもと」……臨床心理学データで欧米の真似ごとを一刀両断! 教育と人材育成に関わるすべての日本人必読の書。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
んな、極端な!
とツッコミを入れながら読み始めた。
めっちゃ面白い。
学校が楽しくない という子供達の声により楽しい学校づくり などということを大人が言い出す。勉強がつまらない という子どもたちの声により、楽しく学べる場にしよう などと大人が言い出し、子供達にラクをして学ぶことのできるような教材づくりや教授法が考案される。勉強するにも子どもたちを強制するのはかわいそうだから、興味のない勉強を無理やりやらせるのはやめて、できるだけ子どもたちの興味を引き出せるように心がける。
すると「興味のないことはやりたくない」「好きでもないことはやる気になれない」「楽しくないことをやらされるのはムカつく」といった心を植え付けてしまう。
このあたりは特にグサっと響いた。
Posted by ブクログ
タイトルがとても刺激的なのは新書のご愛嬌ということで。
実際には褒めるとと子どもがダメになるなんてこの著者は全く言っていません。
欧米のように幼い時から子どもを自立した独りの人間として尊重しており
厳しく指導している文化の中で推奨される褒めて育てる育て方を
日本のように親子の関係が密接な文化の中でただ真似して褒めて育てても
子どもはダメになりますよということを言っている本です。
あるテストを行った後に褒めたグループと何も言わなかったグループでの
その後の行動の違いなど実験を通した裏づけを元に客観的に述べているので
説得力があります。
自身4人の子どもを育ててきて同じ親から産まれても個性がこんなにも違うのか
と
やっと実感してきたところであり、子育てにはこうすれば良いみたいな
マニュアルがないことも分かってきました。
その上でこの本を読んで褒めること一つとっても難しいことなんだなと
改めて思うことができました。
今後の子育てに生かして行きたいと思います。