あらすじ
恋人の家を訪ねた青年が、海からの風が吹いて初めて鳴る〈鳴鱗琴(メイリンキン)〉について、一晩彼女の弟と語り合う表題作、言葉を失った少女と孤独なドアマンの交流を綴る「ひよこトラック」、思い出に題名をつけるという老人と観光ガイドの少年の話「ガイド」など、静謐で妖しくちょっと奇妙な七編。「今は失われてしまった何か」をずっと見続ける小川洋子の真髄。 ※新潮文庫に掲載の「著者インタビュー」は、電子版には収録しておりません。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
小川洋子さんの本、大好きなんだけど、きちんと受け止めることができないときに、自分にとってもガッカリするので、読み始めるのに勇気がいるのだが、この短編集はどのお話もそれそのものにもどっぷり浸かれるし、その奥にあるものを手にできそうな感覚がたまらなく良かった。
Posted by ブクログ
不思議な雰囲気の話が続く。
特に気に入ったのは
「銀色のかぎ針」と「ガイド」
特にガイドの題名屋のおじいさん。
名もない出来事や思い出に名前をつけることで、そのことをより鮮明に覚えることができる。
楽しかったり切なかったり辛かったことも、知らない間に通り過ぎて過去になってしまうから。
覚えたいことには名前をつけると、綺麗に思い出の引き出しにしまっておけて、取り出したい時に取り出して浸ることができるんだろうなぁ。
ただの日常でもそれは振り返れば幸せな思い出なのかもしれない。わたしも日常から、幸せを見つけてたくさん覚えていたいな。 おじいさんと少年のやりとりにとても心が温かくなった。