【感想・ネタバレ】政治と情念 権力・カネ・女のレビュー

あらすじ

2016年、ときならぬ角栄ブームが起きた。

1974年に「田中角栄研究ーその金脈と人脈」を発表し、田中総理退陣の先鞭をつけた著者はこう書く。
「田中角栄になぜそれほどのパワーがあったのか。(中略)なんといってもその根底にあったのは、角栄の不思議な人間的魅力だったといえるだろう」
また、こうも言う。
「田中角栄は情念の人だった」

本書は発表当時、世間の耳目を集めていた角栄の長女、真紀子元外相の分析を入り口に田中角栄の人生を振り返り、さらには日本政治における「角栄の遺伝子」問題を研究した書である。

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Posted by ブクログ

田中真紀子を描く本。2005年。田中真紀子研究という単行本が、文庫化するにあたり本タイトルとなった。旧タイトルどおりに序章と結末では田中真紀子をメインに話を進めているものの、中盤のほとんどの部分では父である田中角栄を中心にストーリーを展開している。良くも悪くも父親の影響を受けている娘について語るときに、このような展開になるのは当然であり、タイトルを変更しているのにも納得する。金権政治を壮大なスケールで確立した角栄の政治手法を、真紀子が前面から否定している点が面白い。彼女の主張する政策はごくごくまっとうなものが多く、角栄の築いた土壌に慣らされている旧来の政治家たちは真紀子の主張を受け入れない。これを徐々に解決していくことが彼女の大きなミッションであろう。日本初の女性首相になりうる血筋とポテンシャルをもっているだけに、今後どうなるのか彼女の活動に注目したい。

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2010年08月25日

Posted by ブクログ

よかった。普段政治なんて全く興味がなくって、裏も表もなーんにも知らなかったけど、読んでる最中も読んだ後もいろいろ考えて、脳がフル回転になって楽しかった。どの世界にもなんかセコイ、ズルイやつがいるけど、権力とか肩書きなんかに負けない!と思った。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

これを読むと、政治って何だろう、国民主権って何だろう…と思ってしまう。
結局金と義理かい!みたいな。
でも田中角栄を何十年も追いかけてるジャーナリスト(著者)が言うんだから、多分(誇張されてるかもだけど)本当のことなんだろう。ついこの間の選挙で、民主党政権が初めて誕生した。でも小沢さんとか、角栄政権に関わっていた人もいるんだよね。これからどうなるのか…
良いタイミングで面白いものを読んだ。
紹介してくれたお父さんに感謝。

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2023年08月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

原題は「田中真紀子」研究。

田中真紀子と田中角栄の性格や政治手法を比較しつつ、戦後日本政治に田中角栄が与えた影響の大きさや、政治の世界において情念が果たす役割を示している。

自民党という組織の文化を知る上でも、面白い書籍だと感じた。

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2013年09月16日

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