あらすじ
下巻では20世紀後半の多様な批評を解説する。ポスト構造主義、精神分析批評に加えて、ポストコロニアル批評、新歴史主義、カルチュラル・スタディーズ、フェミニズム批評など1990年代以降に展開した文学、言論をめぐる動向を手際よく整理する。理論への入門のみならず理論からの脱却をも視野に入れた画期的な書。(全二冊完結)
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Posted by ブクログ
壮大な思考の冒険に駆り出された気分。
時代を彩った文学理論、というよりも、人文科学全般への広い分析に繋がっていて、入門としてはちょいハードルは高い気がするけど、個人的には知的快楽に包まれた好感度な読書体験でした。
フェミニズムはちゃんと勉強します。
Posted by ブクログ
下では批評理論の趨勢だけではなく、広く人文科学の在り方、政治との距離の問題について踏み込んでいく。特に新版のあとがきは、その傾向、いらだちがにじみ出ている。
本書はまだ古典ではない。生きている。なぜなら訳者も述べている通り、文化闘争は終わっていないからだ。
・私たちは自分のことを、どちらかというと、自由で、統一のとれた、自律的な、自己形成をする個人としてみる傾向があるし、またそうでなければ、私たちは社会生活のなかで自分の役割をまっとうできるはずがない。ところがアルチュセールによれば、私たちがそんなふうに自分のことを考えるようにしむけるのが、まさにイデオロギーなのだ。
・後期資本主義の支配的イデオロギーを、文学理論は打倒もできなければ、かといってそれに参与するもできないところに、文学理論がかかえる問題がある。
・「イデオロギー」がつねに、自分自身の関心=利害ではなく、他人の抱く関心=利害をけなすときに用いられる言葉であるからだ。
・「すべては政治的である」「イデオロギーの外部はない」
Posted by ブクログ
一読では分からない
でもどういった議論があるかは分かった
『文学部唯野教授』に熱狂して
新文学入門―T・イーグルトン『文学とは何か』を読む
を読んで勢いで文学とは何か上下を買って読んでしまった
高いところへ登ってしまって降りられないよ