あらすじ
岡っ引きの辰五郎が銀座の駕籠屋に聞いた奇ッ怪な話。人を半分にして運べる駕籠の注文があったという。一方で紀伊国橋と鉄砲洲には謎の怪物「いくじ」が現れた。正体不明の悪党・暁星右衛門と豪商・淀屋月右衛門の関係も見え始め、品川、目黒と続いた「恋の殺人」はついにクライマックスに突入する。ますます絶好調の殺人事件シリーズ第20弾!
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Posted by ブクログ
耳袋秘帖シリーズは、できれば順序よく読みたいところだが、順序が違っても十分に満喫できるシリーズ。
今回は大阪から出てきた大泥棒、暁星右衛門の捕縛。
前巻から引き続き、この大泥棒を捕まえようと探索を続ける根岸一派。根岸を可愛がる元老中松平定信をも、貶めようと次々と魔の手を伸ばす。
中世の頃から東西にかかわらず海の中には驚くような大きな怪物が潜んでいると言われて伝説のようになっていた。
だが現在、それは見間違いでも想像でもなく確かに、深海に住む想像を超えた生物が、偶然漁船の網にひっかかったり、捕獲されたり、死体が漂流したりと目撃されていたことが証明されている。
ただの偶像でも幻覚でもなかったのだ。
今回はそうした海に住む巨大生物を真似た騒ぎを起こすことから始まる。。。
事件のつなぎ目も素晴らしく、相変わらず名作シリーズなのだ。