【感想・ネタバレ】BISビブリオバトル部1 翼を持つ少女 下のレビュー

あらすじ

空のデビュー戦から四日後。ビブリオバトル部の部室では緊急ミーティングが開かれていた。六月の終わりに対戦試合を予定している他校の生徒が、不正を画策しているのではないかという疑惑が浮上したのだ。部内に流れる不穏な空気を打ち破ったのは、対戦試合に自分を出させて欲しいという空の申し出だった。彼女は勝ち負けとは関係のない、一つの目標を胸に抱いていた。それは、SFに理解のない武人に、ビブリオバトルでSFを読みたいと思わせ手を挙げさせること。「必ずあなたに勝ちますから!」――突然の宣戦布告に驚く武人だったが……。/解説=池澤春菜

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Posted by ブクログ

他校とのビブリオバトル
偏った思想を持つ相手に対してどうするか?

三益先生がいなくなった後の部長の変わり身がウケる

途中まではザマァ!と思って読んでいたけれども、朝日奈先生の言葉で読んでいた自分もぶん殴られる
正義の究極は悪なんだよなぁ……
自分が正義だと思っている奴ほど歯止めが効かない
だって、正義なんだもの
悪を自称するのであれば罪悪感という言葉があるけど、正義にはないものなぁ
その正義の根拠は何だっていう話ですよ


朝日奈先生の指摘の通り、楽しそうに発表してた伏木さんの発表が一番読みたくなった
いや、一番は「小学4年生の世界平和」なので、2番目かな

概要を聞くだけでゲームが複雑なのがわかるけど、小学4年生ができるものなのか?
しかも今までの全てのゲームで成功しているって、マジか?
なんか、途中で先生からの恣意的な関与が疑われるなぁ……
でも、まぁ子供への教育という面で見ればいい方法なのかもね


そして、「フェッセンデンの宇宙」
上巻で伏木さんが紹介してたときにはそんなにも読みたくならなかったけど、今回は読んでみたくなったんだよなー
なんでだろうね?
やはり、本の紹介って難しいっすなぁ

僕も読書会でよく本を紹介するけど
ただ単に自分の語りたい内容を語ってるだけな気がする
如何に聞き手に「読んでみたい」と思わせるかは考えてないかも
今後は紹介の仕方を工夫してみようかね?


あと、アンネの日記を読んだことがあるけど、改訂版は読んでない
でもまぁ、そこまで赤裸々な内容が含まれるんだったら読まなくてもいいかなという気もする


さらに余談だけど、朝日奈先生は仮面ライダー響鬼は前期派なのかね(笑)
全29話ですとかねw
プロデューサーと脚本家の交代と路線変更で、ファンの間でもそれぞれに否定派肯定派がいるという不思議な作品なんだよな
僕としてはどっちもアリだとは思うけど、桐矢の存在は「こいつウゼェ」と思いながら観ていた記憶が
ただ、ストーリーの転換としての役割としては十分な働きしてたなぁ
明日夢君の響鬼さんへの弟子入りエピソードという意味では進展があったわけだしね
あと、平成ライダーはライダー同士の戦いという要素があって
響鬼に関しては鬼同士の戦いはないので、弟子同士の競い合いでそれを表現してたんだろうかとも思う
ま、桐矢のやり口はとても認められないがね

と、本のストーリーと全く関係ない話題でもそれて盛り上がろうと思えばどこまでも盛り上がれるw


やっぱ、詳しい人と話をするのは本当に楽しいんだろうなぁと思うよ

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2021年04月27日

Posted by ブクログ

四章を読んでタイトルの意味を知る。ちょっと皮肉的だなぁ、と。空や武人の過去?を知り、目頭が熱くなり・・・と、思っていたんですが七章を読み、そんなもんじゃなかった。い…いや、凄いッ!!凄すぎる!!まさかここまでとは... 解説も素晴らしく、言うことナッシングw 本好きは勿論のこと、生きとし生けるもの全てにオススメできる作品。

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2016年08月23日

Posted by ブクログ

物語はこの二人の視点で話が進んでいくが、時間の経過とともに二人の中が急速に進展し、かけがえのない「同士」になっていく過程が、鮮やかな筆捌きで表現されている。この本で明示される筆者の思想に、あからさまな反発を露わにする読者は数多い。だがそれは、昨今の世相について、筆者が抱いている危機感の表れである。本作に出てくる登場人物は、帰化外国人(昨今では「新日本人」というらしい)や外国人とのダブル(ハーフ)の生徒など、個性豊かである。それは「みんな違って、みんないい」社会を、作者が願っているからではないか。

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2016年06月25日

Posted by ブクログ

あとがきによれば 作者の思惑は
おそらく別のものだったのだろう。

多くのことをこの作品から学んだ。
学ぼうと思って本を読むことをしない
私だからこそ 朝比奈先生という
素晴らしい大人の言葉に打ちのめされた。

伏木空やミーナのように
自分が大好きな本を他の人にも
読んでもらいたい。

自分が好きな本を 他の人にも
好きだと思ってほしい。純粋に。

知的書評合戦ービブリオバトルの尊さに
私は打たれた。早く次が読みたい。
私もビブリオバトルに参加したい。

思想やら人間の思惑やらはどうでもいい。
本が好きなのだ。私の好きな本を
たくさんの人に好きと思ってほしいのだ。

この本、大好きだ!

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2016年06月05日

Posted by ブクログ

ううっ 朝日奈先生ってなんてカッコいいの!生徒と違う視点をキチンと持っていて、ちゃんと語れる。大人の魅力だねぇ。
生徒たちもそれぞれに魅力的でかわいいです(おばさんの好み)紹介されてる本たちを読んでみたいと思うバトルでした。
続編が早く文庫になるのを待ってます♪

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2016年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2016/5/1 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2017/12/4〜12/7

なるほど、そういう終わり方だったのか。ビブリオバトルにはオーディエンスとして何度か参加したことがあるが、プレゼンターの側から見ると、そういうことなんだろうな。最近の若い人達は、本を読むことがカッコ悪い、と思っている節があるが、他人の人生や、実際には体験できないことが、数百円で体験できるのだから、ビブリオバトルをキッカケに、本を読む、本を愛する人が増えて欲しいなあ。続編もあるようなので、楽しみ。

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2017年12月07日

Posted by ブクログ

深刻な社会問題への言及も語り口のせいであまり重くならず、テンポ良く話は進む。差別批判がいささかくどい感はあるが、それも“らしさ”。最後H.G.ウェルズに着地させるところは巧い。続編も読んでみたいと思った。

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2020年02月06日

Posted by ブクログ

ビブリオバトルというものを知ったのは、比較的最近のことである。
その時は「なんて面白いバトルがあるのだ!」と興奮した。
しかし、いまだそのバトルを生でみるチャンスなし。いつかみてみたい。

さて、本書は高校のビブリオバトル部で起こる物語。

何よりこの舞台であるBISという高校が素晴らしい。
校則もなく、服装も自由。授業も選択制で、生徒たちの出身国もいろいろ。
あぁ、こんな高校で学生生活を過ごしたかった!

ビブリオバトルではきちんと本の紹介もされている。
私も10代のころはSFが大好きだったことを思い出し、読んだはずの本もすっかり忘れている今、また読んでみたくなった。

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2016年12月14日

Posted by ブクログ

上巻を読んだら古いSFを読み返したくなった。
下巻を読むと古いアニメの主題歌が聞きたくなる。
結局、YouTubeで探して聞き、懐かしすぎてちょっと泣いた…。

巻末の参考資料リストが素晴らしい。

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2016年11月13日

Posted by ブクログ

 こうきたか!という下巻。
 あとがきでビブリオバトルの考案者に許諾を得るくだりがあるのだけれども、フィクションに徹してよいというのはすごいなぁと。
 好きを延々と語るっていうのはそれだけで面白い。
 機械があったらビブリオバトル参加してみたい。
 そして続刊も読みたいところ。

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2016年07月05日

Posted by ブクログ

上下巻を一気読み。
ビブリオバトルのシーンがやっぱり面白い。紹介されている本がどれも興味深くて、読んでみたい本がどんどん増えていきます。
ただ、上巻に比べてちょっと内容が重かったかも。

ところで、私は文庫化でこの本を知ったんですが、すでに続編が3部まで出ていて、4部も連載中なんだそう。先を読むのが楽しみです。

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2016年05月18日

Posted by ブクログ

下巻に入り、バトルの様子が少し端折られるようになり、その分、物語が動き出す。
とは言え、空と武人の関係の描き方などベタでどうなることかと思っていたが、他校から申し込まれたバトルを巡って不穏な動きに。
しかしそれとて、敵役がはっきりしており、結末は見えたようなものと思って読み進むと、いやぁ、きちんと捻りが効かせてあった。
平和を語るのにH.G.ウェルズを持ちだしたり(憲法9条のルーツがウェルズの思想だとする説があるなんて!)、「アンネの日記」の赤裸々な部分について論議させたり、締めは『世の中で最も危険な思想は、悪じゃなく、正義だ』なんて、一筋縄じゃない。
なんていうことないお話だけど、作者の博覧強記ぶりに加え、思想に芯が通っており、何より、読んで本好きを楽しくしてくれることに、星は☆☆☆☆で。

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2016年05月15日

Posted by ブクログ

上下通して

本を紹介し合うという本好きによる本好きのための内容。
学園ものでどっちかというと本来の意味でのオタク的な会話が目立つが、気になった本だけあとで存在を確かめながら読める。

ストーリーはともかくこの舞台装置で
星の数ほどある本をひたすら紹介する本を別に作れそう。

物語として捉えると展開は本を紹介するのを通して
作者の押し付けがましい教訓に終始している。

主人公のヒロインが解説するSF
出てくるのはどれも絶版ばかりなのはいかがなものか。
というか古典SF以外紹介する余地がないほど進歩がないジャンルとも言えるのでは
個人的には好きですが

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2023年07月28日

Posted by ブクログ

なるほど、こうやって「バトル」感出してきたか…確かに、これはこれでおもしろかったけど、ビブリオバトルの楽しみ方としてはおかしくなっちゃうもんなあ。良い決着だ。
しかし先生カッコいいーーー!

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2016年08月25日

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