あらすじ
「察する力」――30年にわたる人材育成の実績を持つ著者は、「ITエンジニアのコミュニケーションがうまくいかないのは、『相手がどう感じるかを想像する力』と『相手の状況を観察する力』が不足しているためである」と説きます。
相手に問題があるように感じる場合でも、実はITエンジニア側がもう少し「想像力」を豊かに相手と接し、接している最中は相手をよく「観察」することで、聴き方も話し方も交渉の仕方も変わってくるのです。
本書では、この「想像力」と「観察力」を合わせたものを「察する力」と表現し、現場でよく起こる30の“あるある”な事例を題材にしながら、ITエンジニアのコミュニケーションがなぜうまくいかないのか、どうすればうまくいくのかを、具体的な「スキル」として解き明かしていきます。「察する力」を身に付けることで、あなたのコミュニケーションスキルは格段に向上し、仕事はうんと進めやすくなるでしょう。
●推薦のことば
本書の良さはズバリ、「仕事でどう動けば顧客や社内で良い評価を受けるのか」を具体的に学べるところだ。良い仕事をするために大事なことは、一緒に仕事をする人達が「どうしたいのか」を察して、一歩先んじて動くことである。本書ではそれが数多く具体的に紹介されている。「察する力」は年齢や経験年数に関係なく誰でも必要な能力だが、若いうちに身につけると成長が速くなるので特に若手エンジニアには必見の内容である。
ITpro連載「一つ上のヒューマンマネジメント」著者 芦屋 広太 氏
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Posted by ブクログ
様々ケースについて事例をベースに解説しており、わかりやすい。
あまり本を読まない人でもテンポよく読めて、年次が若いといろいろ学ぶ点も多いと感じた
Posted by ブクログ
まさにIT業界あるあるのコミュニケーション不全ケースが満載で、それをどのように改めると良いかがとても丁寧に説明されています。話し手あるいは受け手として物事の背景や目的をなぜ共有すべきか、そしてそれはどのようにして共有すべきかについては、さっそく背景と目的を明らかにした上で、社内で共有しました。一度話をしただけでは相手に伝わらないことも改めて確認です。
Posted by ブクログ
察する力は人と人との関わり合いの中でなくてはならない力だと痛感する。
事例形式で書かれているので、思い浮かべやすかった。
似たような事も仕事をしていくなかであるし、なるほどと思う事も多かった。
察することによって相手に気持ちが伝わるし、たとえ察したことが間違っていたとしても悪い気持ちはしないのではないかと思う。
気にしてもらえているとか、自分の事を理解しようとしてくれているとか、気持ちが伝わるので。
読みやすい形式で書かれていて何度でも読み返しやすい。
Posted by ブクログ
お客さまとのコミュニケーション、
社内でのコミュニケーションをとる際のポイントを
事例を含めて書いてくれている本です。
基本的なことではありますが、
意外と出来ていないなと気づかされました。
【勉強になったこと】
・教育学者ジョン・ケラーのARCSモデル
Attention:注意喚起
Relevance:関連性
Confidence:自信
Satisfaction:満足
あれっと気づかせて、自分にも関係があると
感じさせ、自分でも出来そうだと思ってもらい、
なるほどと理解・満足してもらうって流れ。
・相手の質問の背景を探るのは大切。
人は質問の中ですべてを出し切れているとは
限らないし、むしろ出ていないことが多い。
行間を読むのではなく、分からないことは聞く。
・相手も自分も尊重する態度で接するのが良い。
上記のような接し方をアサーティブという。
アサーティブな表現を使うためのポイント。
①「なぜ?」ではなく、依頼や提案の表現に。
②可能な限り、肯定文を使う
③「私」を主語にして話す。
・後輩の悩み相談のときは、アドバイスをするより、
まずは聞くことが大事。話している内容を
一緒に深堀りしてあげて、解決策について、
今考えていることを聞き出すだけで済むのなら、
アドバイスはあえてしない。
アドバイスするのは何も思いついていないときだけ。
・後輩に与えた仕事のレベルが適切かどうかは、
自分の頭で考えることが出来ているかどうかで
判断するとよい。
言われたことしか出来ないのであれば、
その仕事を実施するレベルに到達していない証拠。
考えるためには「前提」となる知識や経験が
ないと出来ないもの。
・リーダーシップにはPとMがある。(PM理論)
P機能:
仕事の遂行に関する影響力
M機能:
人間関係の維持に関する影響力