あらすじ
「タマシイの容器はいろいろだからね」
貝殻細工の小函、夕顔の鉢植え、蓋つきの飯茶碗……。思いがけないことから、彼らの運命は動きはじめる。妖しく煌く14の短篇集
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Posted by ブクログ
表紙とタイトルが素敵。
長野さんの作品はとてもきれいな言葉、単語が使われているという印象があります。
一方で「少年アリス」等、独特な世界感に入り込むのに時間がかかり読みにくかったようなイメージだったのですが、「よろづ春夏冬中」は短編で現代風のお話ということもあり、おもしろく読みやすかったです。
どのお話も不思議な雰囲気で、きつねにつままれたような感じになります。
男性同士の恋愛がベースのお話が多かったですが、お話によっては思わずきゅんとしてしまいます…
「海辺の休日」「花のもとにて」「アパートの鍵」が特に好きです。
魂や夢がからんでいるお話は少し怖くて、?となることも多かったです。
「雨師」のその後のお話「あめふらし」も読んでみたいし、これを機に昔の長野作品にも再挑戦したいと思います。
Posted by ブクログ
・11月7日に読み始め、9日に読み終えました。
・これの前は十二国記を読んでいたので、超大作長編ファンタジーで興奮してた精神を落ち着かせるには良いものでした…… 久しぶりに長野まゆみ読んだ。なんだかんだ1年くらい読んでなかった!? 長野まゆみのボーイ・ミーツ・ボーイアンドラブがジュンジュンの良い短編集でした。
・長野まゆみ、わりと社会人×高校生とか年の差系も好きよね。「獅子座生まれ」では年下×年上(に私は見えたんだけど)だったの新鮮だった。捜したらもっとあるのかもしれないけど、初めて読んだ、ような……気がする。
・あと「ウリバタケ」。これなんか妙にきしょくて(好きなきしょさです)印象に残った。なんとな~くちょっと乱歩みたいだなと思った。乱歩みたいと言えるくらい乱歩読んでるわけでもないけど……
・個人的に一番好きだったのは「空耳」です。長野まゆみの少年と少年のラブが大好き。高野くんが自分の欲を鷹田くんに対してだいぶ率直な物言いをしてたのが良かった。よかれと思って急に距離取っちゃうのもこどもらしくていい。でももしかしたら高野くんが追ってくるのを目論んでやってたかもしれないなと思い始めてきた……
・思春期のどうしようもない欲望とカッコつけとがないまぜになってるの、好きなんだよな…… 高野くん良かったな……
・今まで読んできた長野まゆみ作品、しっかりめのボーイズラブでも性的な描写に関しては迂遠な表現だったり耽美な感じで濁されてたものが多かったんだけど、よろづ春夏冬中はどの話でもわりと直截に描かれてたような気がする。年代によったりするのかな?
・「雨師」の続編?が一本のお話として出てるみたいなので、いずれ読んでみたい!
Posted by ブクログ
ライトなBL短編集。
やっぱり当たり前にありそうな話より、ちょっと不思議だったり不気味だったりする方が面白い。
みんな一目惚れするの?徐々に好きになるんじゃないの?
花のもとにて、は王道なかんじがいいな。
好きな人の耳の型を取るっていうのが気持ち悪くていい。耳っていいよね。
前よりも文章がシンプルになっていて、読みやすいような物足りないような。
Posted by ブクログ
少し不思議な14作の短編集。
大半がJUNE(BL)系。
おっさんも読むだろう雑誌へ連載していたというのが
ちょっといたたまれない/(´o`)\
今も昔も長野さんのリアルと不思議の境目がナチュラルで
スッとそちら側へ紛れ込めるところが好きです。
ただ、登場人物(男)が気になっている人物が奇しくもゲイとか。
ゲイじゃなさそうなのにすんなり両思いになるとか。
ご都合主義過ぎる展開に興ざめしたのもあった。
この手の話は手製本で同人誌にして販売してくれたら私は嬉しいです。
最近読んでいなかった作品を最新の「白い羊」から遡って読んでいますが
あからさまにBLと思われるのを避けてみても90%BL風作品で
驚いた・・・長野まゆみは既にBL作家だったのか。
高校1年~「少年アリス」「野ばら」「天体議会」を愛読して来て
文章の詩的な透明感と男の匂いのしない少年たちの
冒険譚が好きだったので、最近の作風はちょっと残念。
BLを読むのならしかるべき作家のをよむから、カムバックしてほしい(´v`;)