あらすじ
保育園に〈平穏な一日〉なんてありません! 25歳の保育士・美南(みなみ)は、次々と起きる不思議な事件にふりまわされる日々。妻と娘が姿を消したと園児の父親が駆け込んできたり、園内に不審な足跡を見つけたり。解決のヒントは、えっ、絵本のなか!? 謎を解くべく奔走するうち、男手ひとつで園児・旬太(しゅんた)を育てる隆平に心惹かれて……。大人も子どもも一緒に大きくなる、恋と謎と成長の物語。
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Posted by ブクログ
ほんわかした日常の謎系ミステリも含むお仕事小説……ではなく、大崎梢のいつもの絵本を絡めた小説。恋愛要素多めに入れてみましたという感じ。
絵本好きには「ああ、これ知っている」「この話好き」と楽しめるのではないかと思える。
ただ、ラストのまとめ方がおざなりすぎて納得いかない。
子どもと相談して……と『日曜の童話』にあったのだから、美南と隆平のラストにもそうすべきと思うのだけど。
ミステリでないにしても、これは伏線だと思って読んでいる身としては、単なる話の流れで出しただけというのは納得いかない。
Posted by ブクログ
旬太が読んでいた絵本を取り上げた千夏。普段は大人しい彼女がどうしてそんなこと?数日後、彼女と母親が行方不明に。2人の行き先のヒントは絵本?- 第一話 絵本の時間
雨上がりの朝、園内に不振な足跡が。以前から不審な男の目撃情報。捕まえてみると、正体はここを10年前に卒園した高校生。園内に忍び込んだのには理由があったー。 第二話 あの日の場所へ
とあるシングルマザーと旬太の父・隆平が最近急接近していると園内で噂に。保育士の美南はなぜかモヤモヤしてしまいー。 第三話 海辺のひよこ
1年半前に離婚した隆平の元妻が保育園に現れた。なぜ今更?復縁か?父子家庭になった経緯を隆平から聞いた美南は、思い悩んでいた彼に保育士の立場からアドバイスをー。 第四話 日曜日の童話
とある園児が自宅から母親の指輪を持ち出し、紛失。落胆する母娘。その母親と年齢が近く、苦労を知っている美南は胸を痛め、失くし場所についてヒントをくれた隆平と共に探しに出かけるー。 第五話 青い星の夜
知人から交際を申し込まれた美南、そこでやっと自分の気持ちに気づく。そんな時、意中の相手・隆平が体調を崩す。保育士と保護者の越えてはいけない一線をついに踏み出すー。 第六話 発熱の午後
想いが通じ合った2人。でも本来ならばこの関係は職務違反。付き合いに戸惑う美南だったが、同僚の言葉をきっかけに考えを改める。そして、旬太の卒園式ー。 最終話 青空に広がる
初めての大崎作品。久しぶりに読んでて心がほっこりした。
美南と志賀さんがゆっくりゆっくり距離を縮めていく過程がとてもよかった。
家では親と、園では同級生や先生と。いろんな人が関わって子どもは大きくなっていくんだね。
園で起こるちょっとした謎解きも毎回あって、それも面白かった。第五話でちょっとうるっとした。
解説はてぃ先生!!