あらすじ
かつて滅びた死者の街――人里離れたこの地に一人の生きた子供、ウィルがいた。少年を育てるのは三人の不死者。豪快な骸骨の剣士のブラッド。淑やかな神官ミイラのマリー。偏屈な魔法使いの幽霊のガス。彼ら三人に教えを受け、愛を注がれ少年は育てられる。そしていつしか少年は一つの疑念を抱く。「……この『僕』って、何者なんだ?」ウィルにより解き明かされる最果ての街に秘められた不死者たちの抱える謎。善なる神々の愛と慈悲。悪なる神々の偏執と狂気。「約束だ。ちょいと長いが、語ってやる。多くの英雄と俺たちの死の……、そして、お前がここで育った話でもある」――その全てを知る時、少年は聖騎士への道を歩みだす。
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スケルトンの剣士、ミイラの神官、ゴーストの魔法使いによって育てられた少年の冒険と成長を描いた異世界ファンタジー!
異世界転生モノでありながら、昨今のライトノベルにはなかなかない硬派で男臭い一作。
前世での記憶は後悔しかなく、今世では同じ過ち繰り返さないことを決心した主人公・ウィルが、旅先で仲間と出会い、弱者を救い、強敵に挑む!
ファンタジー小説としてとても王道だが、胸が熱くなり少年の心を思い出させる。そんな作品となっております。
重厚で雰囲気のあるイラストもGOOD。
可愛いヒロイン要素など皆無ですが、たまには本作のようなアツい冒険譚を嗜んでみるのも一興ではないでしょうか。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
装丁からして力が入っている。内容も力作。不死の呪いをかけられた骸骨のブラッド、ミイラのマリー、幽霊のガスに育てられた人間の赤ん坊。生きること死ぬこと、罪と許し、しっかりしたテーマが骨太な作品にしている。伏線の回収も見事。死と再生を司る灯火の神の守護のもと、聖騎士となった少年は旅だつ。2巻以降、スケールダウンしないことを願う。
ドンピシャ
個人的には大ハマリです。泣きました。行間の説明が偉そうな独り言になってたりするのが多い近頃、そのようなことも無くダラダラ引っ張るわけでもなく擬音で水増し行動描写で水増しするでもなくしっかりとした内容でした。
Posted by ブクログ
本屋で手にとってあらすじを読んで面白そうと思って買ったんだけど、大満足のファンタジー!
小説家になろう原作特有のテンプレ感や安易なチート能力はまるでなく、往年のハイファンタジー系ライトノベルを彷彿とさせる面白さと、重みのあるストーリー展開ですっかりハマってしまいました。こういうのが読みたかった!2巻も出てるみたいで、続きがどうなるのか楽しみです。
Posted by ブクログ
友人の勧めで読みました。幸せそうな家族の光景を見てほっこりする場面が多かったもの、後半に繋がるような不穏なシーンもあってドキドキしながら読めました。
日本発『指輪物語』
どこまで意識しているかはわからないが(用語からすると無意識にはかなり下敷きになってる)、プロットも人物描写も独自。
指輪物語を意識した海外小説はこれまでにいくつも読んだが、独創性の点ではおそらく最上級。でありながら、読み進むうちに積もっていくイメージのトーンが極めて良く似ている。
トールキンがキリスト教的西欧の価値体系の浸透を避けられなかったのに対して、唯一神に規定される直線的価値体系に囚われない、より柔軟性のある価値宇宙をイメージさせる二巻以降の展開は、日本人作家でないとできないことかもしれない。
既刊分の価値宇宙の統一性には緊張感がある。先に全体構想があって書かれたものでないだけに、以降の巻でこの緊張が維持できるかどうかに興味がある。
よくある異世界転生ものだけど
前世の記憶を有効活用してなくて、あくまで現在の世界で得たもので強くなっていくのがいいと思いました。何より育ての親が強烈なインパクトを与える物語ですね。
Posted by ブクログ
アニメを見てから原作を読みました。わりとアニメは原作そのままを描写していた!
アニメだと転生した主人公がなぜここまで今生で努力ができるかとかなぜグレイスフィールに誓いを立てるかとかが、いまいちピンと来ていなかったのですが、書籍で文字として読むことで、なんだかしっくり来てしまいました。その理由と気持ちをウィルの成長を本という媒体でゆっくりしか読めないがゆえに、じっくり理解させられた感じ。
主人公は転生者ではありますが、どちらかというとハリーポッターなどの児童文学っぽいしっかりした冒険ものだと思いました。きれいな装丁のハードカバーで出しても良いのでは?!
死の必要性
生きている、死んでいる、死んでいない。その区別とは?
これを読んですごく共感しやすかったです。
離別のところはとても素晴らしくて感動しました。
こういうの待ってた!!
キャッキャッウフフ要素が無い最近には珍しい?! 作品。主人公を見守って育てて来た3人も厳しくも優しさに溢れる。寂しい別れもあるが主人公は志高く立ち上がる。これこそが本当の英雄と思える主人公。真の英雄譚でしょう。
Posted by ブクログ
死者の街で不死者に育てられた少年には前世の記憶があった。
転生ものファンタジー。僕好みの要素がぎゅっと詰まって、こういうのが読みたかった!という面白さ。
急展開に胸を打たれ、登場人物たちの想いの深さと温かさに心打たれます。
次巻が楽しみです
前世の記憶を持ったまま生まれ変わり、その記憶を生かし異次元の世界を生きる主人公に感動しました。またその主人公を育てる3人の親は素晴らしい。早く次巻を読みたいと思います。
Posted by ブクログ
読者メーターでの評判の良さから購入。カバーが厚みのある特殊紙であることより編集部の気合いの入れようが分かる。中身は転生もの……ではあるのだが、疑似家族3人に育てられることがメインなので、あまり転生ものという感じはしない。1巻は主人公の旅立ちまで。ミイラのマリー、骸骨のブラッド、幽霊のガスという見た目はモンスターでも賢く気高い者(ガスは除く)に教わることを楽しむべし。200ページ近く教育場面が続くところは流石web小説といったところ。
匿名
悪くない
前世の反省を活かして頑張ってたら強くなっていた系です。
気がつくと赤ん坊で、骸骨、ミイラ、幽霊の3人に愛情深く育てられ、3人に報いるため頑張って成長していく話です。
なぜ3人が骸骨、ミイラ、幽霊なのかは後半で判明します。
壮大な世界観に個性際立つ登場人物、ストーリーの展開に飽きずに読めました。