【感想・ネタバレ】生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡ったのレビュー

あらすじ

“脱北”―― 金正日政権の恐怖の暮らしから逃げた少女パク・ヨンミ。
いかなる危険を覚悟しても、自由を手にしようとした少女と、その家族の選択の物語。
13歳まで過ごした北朝鮮での地獄のような日々、そして北朝鮮から母親とともに鴨緑江を渡って中国に入った夜から、韓国に着いて新しい人生を歩みだすまでの2年間に自らが体験した、それまで彼女の母親しか知ることのなかった―過酷で悲惨な―想像を絶する出来事を、本書ではじめて語る。
世界15カ国で翻訳化。今、世界が最も注目する衝撃のノンフィクション、待望の邦訳がついに刊行。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

パク・ヨンミさんの激動の人生が、家族の歴史から脱北後の生活まで詳細に語られている。

北朝鮮での苦しい生活もそうだが、やっとの思いで脱北した中国で、母子ともに人身売買されるという過酷な状況を乗り越えて、自由を求めて韓国に渡り、これまで強く自分の人生を切り開いてきたパク・ヨンミさん。
これほど多くの耐えがたい苦難を経験されているが、現在まだ29歳ということに驚いた。

その中でも、パク・ヨンミさんのお母さんの
「幸せになるためには、どんなに貧しくても人に与えなければならない。人に何かを与えられるなら、自分の人生には価値がある。」
という考えに感銘を受けた。
北朝鮮での極めて厳しい生活の中でも、利他の心を持ち、少ない食料を近所の人と分けあっていた。
自分なら、自分に余裕があるときでないとなかなかできないと思った。

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2022年10月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

13歳で脱北した少女パク・ヨンミが自らの体験をつづった手記の全訳。
私の中で、北朝鮮という国がこの時代に平行して存在しているという実感がわかない。本書を読んで一部理解するも、完全に破綻しているはずなのに国家として存続していることが不思議でたまらない。北朝鮮という国はいつ終わるのか。自由を手に入れた著者は、時代に望まれ、愛すべき故郷を終わらせるために人権活動を開始する。
(以下本文より)
北朝鮮では「成分」と呼ばれる身分で人生が決まる。
政府が人々の行動や発言だけではなく、感性や情緒の面でもコントロールし、個人の主体性を破壊し、国民にものを考えさせないようにしている。
不死身と思われていた金正日は死に、小太りの若い息子の金正恩が独裁者の地位を継いだ。かつて私が神のようにあがめた金一族は犯罪者だった。犯罪者は罰を受けなければならない

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2016年01月11日

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