【感想・ネタバレ】T.R.Y.のレビュー

あらすじ

1911年、上海。服役中の刑務所で暗殺者に命を狙われた日本人詐欺師・伊沢修は、同房の中国人・関(グアン)に助けられる。その夜、伊沢は革命家である関からある計画への協力を要請された。それは、革命のための武器の調達。それも、騙し、奪い取る。そのターゲットは日本陸軍参謀次長――。暗殺者から身を守ることを交換条件としてこの企てに加担した伊沢は、刑務所を抜け出し、執拗な暗殺者の追走を受けつつ、関たちとともに壮大な計画を進めていく。騙し騙されるサスペンスフルなコン・ゲームとスピード感、全選考委員の大絶賛を受けて第19回横溝正史賞を受賞した超大作!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

横溝正史賞作品。明治33年(Y2K問題で良く出てくる1900年)から辛亥革命までの日本、清が舞台となり、日本人詐欺師が主人公、革命に情熱を燃やす中国人、日本への憎しみに燃える韓国人、中国美人などが、チームとなって日本陸軍幹部を詐欺に陥れようとする。騙しに継ぐ騙し、どんでん返しの面白さ、読後感も爽やか、痛快、そしてお洒落な、ぜひお勧め本です。

0
2013年08月26日

Posted by ブクログ

1911年、上海。服役中の刑務所で暗殺者に命を狙われた日本人詐欺師、伊沢修は、同房の中国人、関に助けられる。その夜、伊沢は革命家である関からある計画への協力を要請された。暗殺者から身を守ることを交換条件に協力を決意した伊沢は、関たちとともに壮大な計画を進めていく。計画の目的とは。そして、そのターゲットとは──。

日本と中国、韓国をめぐる歴史の上で決して軽視することのできない時代を舞台にした物語で、ここ最近の日中関係についてもそうだし、いろいろと改めて考えさせられることもたくさんあった。
自分自身が中国とつながりを持っているということもあり、革命派の考えに同調できる部分も少なからずあった。
詐欺師の騙し騙され、裏をかき、裏の裏をかく、という心理戦には、正直舌を巻いた。よくこんな考えが思いつくなぁと素直に感じて、おもしろい小説だった。
個人的には、関の人柄にとても好感が持てる。

0
2010年10月07日

Posted by ブクログ

ものすごい早さで読んでしまいました。早い話が「面白い!」です。とにかくグイグイ読ませるストーリーが魅力です。そして個性あふれる登場人物。特に主人公の詐欺師・伊沢修がかっこいい!詐欺が進んでいく過程も目からウロコの展開ずくめで、読み手を飽きさせません。映画もやっていましたが、内容が結構異なっていたので「まずは原作から」がおすすめです。続編も出ているので、そちらも早く読みたいです!

0
2010年11月25日

Posted by ブクログ

「ラストのどんでん返しがいまいち」「主人公に天才詐欺師らしい切れ味が感じられない」などの批判もあるようですが、何はともあれ、九条がいちばん好きなコンゲーム小説はこの作品です。主人公の伊沢は文句なしの“好男子”。個性豊かな愛すべき仲間たちと強大な敵。20世紀初頭の中国の街並みが鮮やかに描き出されているのも魅力的です。「大人のための童話」といった趣さえある良質のエンターテインメントです。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

詐欺師伊沢が素敵ですー。
中国の革命のお話。
難しい内容ですけど張られた副線とかが面白いのですらすら読めましたw

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

主人公が詐欺師で革命に協力していく話。とにかくおもしろかった。あっという間に読んでしまった。細かな部分など本当に良く書けてると思う。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

第19回横溝正史賞受賞作品。
 もう文句なしに面白い。読み出したら最後やめられないものだから、結局、明け方まで起きて読んでしまった。

 明治から戦前の中国は上海から日本を股に駆けて活躍したひとりの日系人伊沢修。その波乱万丈ながらも、人情に満ち満ちた生き方が、なんとも小気味よい。
 彼をとりまく人々も、我知らずその気性に飲み込まれ、実にあっぱれな生き様を見せる。
 歴史小説とエンターテイメントな部分とを小憎らしいくらいにあっさりと、くるりとまとめあげた手法には舌を巻く。
 なにはともあれ、読んで絶対損はない。出会えてよかったなあと思った一冊だ。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

あらすじ
一九一一年、上海。服役中の刑務所で暗殺者に命を狙われた日本人詐欺師、伊沢修は、同房の中国人、関に助けられる。その夜、伊沢は革命家である関からある計画への協力を要請された。それは、革命のための武器の調達、それも、騙し、奪い取る。そのターゲットは日本陸軍参謀次長-。暗殺者から身を守ることを交換条件としてこの企てに加担した伊沢は、刑務所を抜け出し、執拗な暗殺者の追走を受けつつ、関たちとともに壮大な計画を進めていく。騙し騙されるサスペンスフルなコン・ゲームとスピード感、全選考委員の大絶賛を受けて第一九回横溝正史賞を受賞した超大作。

0
2019年11月05日

Posted by ブクログ

時代背景といい 革命という言葉が輝きを持っていた時代。
詐欺師 伊沢は 中国の革命に 協力しようとする。
孫文 そして 関の 中国の革命に
武器を ペテンして 調達しようとするのだ。

伊沢のグループには 青幇である 陳
韓国人の パク という 多国籍の仲間がつながる。
不思議な集団である。

一方 だまされるのは 陸軍中将 東。
陸軍の中で 熾烈な 出世争いのなかでの
功を急ぐ姿が 浮き彫りに。

いくつかの思惑があって、その思惑は
予想通りだったり、予想外だったり。
一番の予想外は 伊沢を殺そうとする 赤眉である。

伊沢には 宿敵ともいえる 人がいて 山名は、
ロシア革命の時にも 裏をかかれた苦い経験があった。

複雑に 錯綜しながら 詐欺の行為はすすんでいく。

喜春姉さんの キップのよさ。
山県有朋のもつ カリスマ性。
愛新覚羅のニセモノの活躍。
いたるところに、ユーモアが隠されている。

0
2015年11月19日

Posted by ブクログ

高校生くらいの頃に出た作品で、ずっと気にはなってて読んでみた。
起承転結が分かりやすく読みやすい本。
明治の時を感じられて良い。

0
2012年04月18日

Posted by ブクログ

クロスカウンターやキャピタルダンスがなかなか面白かった
井上さんのデビュー作を読んでみました。

時代は日露戦争後の明治時代。
主人公の詐欺師が日本の陸軍のお偉いさんから
武器を騙し取ろうとする話。
途中まではあまり盛り上がってこないなぁ。。と思っていたのですが、
後半、裏の裏の裏をかく展開部分はイッキ読み!
(ただしラストの展開は好みが分かれるかも…。)

この時代の歴史に自分はあまり詳しくないので、
どこまでがノンフィクションで、
どこからがフィクションなのか、全くわかりませんでした。
それだけ話が完成されている物語でした。

実はこの話、織田裕二主演で映画化されているそうな。
映画で見ても、明治時代の風情が楽しめて、
かなり面白い造りになったのでは?と推測しています。
DVDでも見てみたい。。

続編があるので、こちらもその内読んでみようと思います。

0
2011年08月25日

Posted by ブクログ

主人公の井沢をはじめ、登場人物が生き生きしている感じがした。
話はスリリングで面白く、一気に読めた。歴史的背景の説明が長くて難しかったのが、ちょっと辛かったかも。

0
2011年05月03日

Posted by ブクログ

読み始めてから、読み終えるのにずいぶん時間がかかってしまった本。
終わりのほうの騙し合いはかなり盛り上がっていておもしろかった。ほろりとした人間関係もあって感動した。
映画でも見てみたいと思った。

0
2010年05月03日

Posted by ブクログ

第19回横溝正史賞受賞作品。
中国の革命前夜、清王朝を倒すため武器を手に入れようとする中国の革命家と日本人の詐欺師、仲間の朝鮮人などなど。
舞台は日本、陸軍参謀次長を詐欺のターゲットに据えて、はたして成功するのか、ラストは怒涛の展開、最後まで安心はできない。詐欺師伊沢の命を狙うキムが、上海から日本に連れて来たさよこを残し絶命する。さよこはそうとは知らずに、キムと出会った上海へふたたび舞い戻る辺りはジンとくるよ。

0
2011年10月12日

Posted by ブクログ

たしか俺が中学生のころに織田祐二主演で映画化された作品。
主人公の詐欺師、井沢修がすげーかっこいい。
そのころ、習いたての蒋介石という史実の人物も登場して、この本のおかげで高校時代の日本史にとっつきやすくなったり、にやりとさせられるスカッとした義賊ものが好みになったりと俺に影響を与えた本です。(もう無くしたけどカバーは当時、映画のキャストの写真だった。)

0
2014年06月23日

Posted by ブクログ

 20世紀初頭の上海で、詐欺師 伊沢修(いざわ しゅう)は、ふとしたことから中国革命軍と共に、革命に必要な武器を日本軍から騙し取る手伝いをする羽目になる。
こちらにあるのは頭脳のみ。日本軍の秀才であり、信じるのは自分だけという東をいかにして騙し、武器を手中におさめるのか・・・。


ハプニングに遭遇しながらも、逆にそれを利用して次々と問題をクリアしていく伊沢。最後の最後までどちらが騙しているのか、騙されているのかわからない最高のエンターテインメント作品。


ちなみに、残念ながら映画のポスターにもなった「ヤバくなったらさっさと逃げる」という台詞は出てきません(笑)。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

詐欺師のお話。
登場人物が多数入り乱れて騙し騙されのオンパレード。
リズミカルに話が進むので最後まで一気に読めます。
秀作です。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

明治後期、中国清王朝に不満を持つ中国革命同盟会が、東京で創建される。
朝鮮においては日韓併合、朝鮮総督府設置、反日感情が高まる。
日本政府は陸軍が力を持ち、中国進出推進派と慎重派が対立する。
そんなアジアの混沌とした時代に、日本軍が持つ武器をめぐって、だましだまされ殺し合い、
群がる男たちの壮大なストーリーだ。
歴史のお勉強もしつつ、楽しめる小説。
映画ではどんな風に明治の町を撮るのか見てみたい。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

 書評で「どんでん返しがここまでたくさんあると面白い」とあったので読んでみた。
 でも、そんなに褒めるほどでもないと思う。
 どん伝返しは数で攻める方法と、質でうならせる方法の、二種類あるんだろうなと思った。

0
2015年07月16日

Posted by ブクログ

予想の上をいく詐欺。疾走感がすごい!
明治頃の歴史に詳しければ、もっと面白く読めたのかなと思う。歴史関係の本でも読んでみようかな。

0
2015年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

同著者による『C.H.E.』を読み始めたので、懐かしくなり検索してみた。

覚えている内容は………
●面白かった。一気読みした。
●戦中の話だった。(実は明治の日本)
●重要そうに思われたサブキャラがあっけなく爆死して衝撃を受けた。
●横浜中華街の描写が印象的だった。

………程度。一日半ぐらいで一気に読むくらいに夢中になったはずなのに。
面白かった印象は残っているも、何がどう面白かったのか等、詳細は全く記憶に無し。

人間の記憶って、結構あっさりと失われてしまうものなのね。


5~6年前に古本で読んだ。

2012.02.21.書。

0
2015年08月21日

Posted by ブクログ

 構成も練られているし、よくできた小説です。
 でも、個人的にはあまりはまらなかった。色んな要素積み込み過ぎて脇役達がモブキャラみたいになってて、終盤の大事な場面でも緊張感が無かった。ゴチャゴチャ色んなキャラが出て来て、パニック小説みたくなってた。
 
 焦点を合わせている場所がところどころずれていて、そこにページ数を割かなくてもいいじゃないかと言う場面で何ページと会話があったり、重要な伏線が淡白に描かれていて、うーんとちょっと首を捻ってしまった。

 けれど、パズル的には上手くはまるところにはまるので、そういうのが好きな方は楽しめるでしょう。

0
2011年11月02日

Posted by ブクログ

同じサークルのYくんに借りました。
ありがとう!

日本人、伊沢修が赤眉(チーメイ)という
暗殺集団に狙われたことによって、
中国の革命集団に加担し詐欺を働いていく、
というストーリー。
東を欺く場面は何度読んでもドキドキしちゃいます。

でも、最後の方(一番肝心なとこ…)に
出てくる人物がたくさんいすぎて、
誰が誰なんだかさっぱりわからなくなったりw
私が深く読んでいないのか記憶力が薄いのか、
それともトリックが微妙なのか…
よくわからなくなったりして。

ドキドキ感が一番体感できたのは
真ん中より後ろあたりかなぁと個人的には思いました。

0
2010年03月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画にもなった小説.

映画は見ていないがこの内容を再現できているとは到底思えない.もし再現したとしてもしょぼい内容に落ちるのではないかと思う.建物とかの映像とかは少し見たい気もするが...

スピーディーな内容でさくさく読んでいったのを覚えている.
ただ,時代背景を余り知らなかったのでもう一度時代背景を知って読み返してみたいと思った.

0
2013年01月20日

Posted by ブクログ

内容とは関係ない一言・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・映画キャストが表紙のものを購入。映画を観てからこそ購入したものだから、それでいいじゃない、と。わからんでもないですがね

0
2009年10月07日

Posted by ブクログ

革命に巻き込まれてしまった?詐欺師が主人公の話。
ラストの連続どんでん返し、凄かったです。
ただ、序盤、なぜかストーリーに入っていけませんでした。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

織田裕二主演で映画化してこけた本。
映画はこけたが、小説は面白かった。もう少し時代背景を勉強していればもっと面白く読めたと思う。映画を楽しみにしていたのだが、評判がイマイチなので見るのやめた。

0
2009年10月04日

Posted by ブクログ

言わずと知れた織田裕二主演の映画の原作。
主人公?は天才詐欺師の伊沢修。
織田裕二がやるとどうも自信過剰な人に見えるけど原作の伊沢はもっと控えめ。
天才ではあるけど完璧じゃなくてヘマもやるところがいい。
映画を見たかったけど金欠だったので原作を読んだ。
でも原作を読んだら映画を見たくなってしまった…

0
2009年10月04日

「小説」ランキング