【感想・ネタバレ】サムスンの戦略的マネジメントのレビュー

あらすじ

十数年前、韓国を襲ったIMF危機。それまで「日本的経営」マネジメントスタイルで成功していたサムスンは、存亡の危機に陥る。ここで覚悟を決め、慣れ親しんだマネジメントスタイルを捨て、「内向き」から「外向き」に、大胆な組織改革を断行した。世界中から有能な人材をかき集め、デザイン力を武器に製品開発力を強化。さらには、「現地に骨を埋める」ように人材を育て、新興国市場を席巻する。結果、いまや世界的企業に飛躍し、日本のライバルメーカーを凌ぐ「強さ」を身につけている。今回、トヨタやパナソニックなど、企業ルポに定評があるジャーナリストの著者が、「秘密主義」の会社として名高いサムスンの経営幹部に密着取材。知られざるマネジメントの実情を詳しく明らかにする! そこから、北米、アジアでの“激烈な企業競争”に勝つビジネスモデルを提示していく。

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Posted by ブクログ

入社時のTOEIC平均点900以上点。

サムスン躍進の秘密が知りたくてこの本を読んでみたのだが、日本の会社とのあまりの違いに驚いた。

サムスンの英語力の凄さはよく知られているが、優れているのはそれだけではない。

徹底した能力主義とそれに応じた成果報酬、軍隊的な企業文化。

上司の命令は絶対服従だが、それでいて大胆な権限移譲がなされており、管理者に判断を仰がなくても現場の社員が即断即決できる。
それが日本企業が真似できないスピード経営の秘密だ。

デザインの力も重視しており、デザイン部門は1000人を超える。それが魅力的なデザインにつながっている。

そして優れた人材を世界中から探し求め、特に優秀な人材の獲得にあたってはその費用が1000万を超えることもあるという。

使用する部品は日本企業と変わりない。独自に技術開発しているわけでもない。
しかし日本の会社が太刀打ちできない理由は、驚異的な語学力、魅力的なデザイン、大胆な権限移譲によるスピード決断、徹底した現地化。

アジア通貨危機後、海外に目を向けなければ生き残れない危機感がサムソンを変えた。
今、日本も同じ状況に置かれている。

李健煕会長の「女房と子供以外はすべて変えろ」との言葉が印象的だ。

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2012年03月27日

Posted by ブクログ

サムスンのすごさを感じた。
今まではただ勢いのある韓国電機メーカーということしか思ってなかった。
しかしサムスンは戦略的で大きな信念を持っておりそのことにより現在シェア1位の立場を築いているのであるなと感じた。

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2011年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サムスンは如何に世界的企業に上り詰めたかをコンパクトに書いた本。絶対的にサムスンのやり方が正しいとは思わないが、今の日本企業に足りない姿勢がサムスンにあるのは確か。後は国策としての産業支援をやり抜く韓国の国力に今の日本が勝てるのか

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2012年09月05日

Posted by ブクログ

世界のエグゼクテイブは、頻繁に海外に出かけ

世界市場を注意深く分析している。

サムソンはあらゆる国に人を派遣し、TOP自らも世界を

駆け巡る。



サムソンは、韓国の経済危機のときに、全体で15万人いる中

30%の4万人を解雇し、雇用調整を実施。

大きな痛みをともなう改革を実施したから、本日のサムソンがある。

選択と集中を本気でやった結果と、景気が悪い時に投資できる度胸

が現在の力となっている。



21世紀の企業経営。デザイン力やソフト力。

日本企業は、サムソンのように世界をリードできる会社に

復活できるだろうか?

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2012年01月02日

Posted by ブクログ

サムスンと戦わなければならない日本企業は大変だと感じた。協力しあえる技術があることが重要。
本著では韓国のビジネスマンについても分かりやすく紹介されていて、勉強になった。

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2011年12月26日

Posted by ブクログ

サムスンがここまで成長した理由を、創業時から現代に至るまで紐解いた本。
もちろん、著者が関係者からのインタビューや、自身の調査を踏まえ、
外から見て考えた内容となっている。

時代背景を踏まえた上での創業者一族の経営手法や考え方をはじめ、
実に色々な知見が得られる本であるが、
一番すごいと感じるのは政府・国を挙げて、企業をバックアップしてきた国民性。
IMF危機を経、ビッグディールを行い、選択と集中を進めたことが、
企業として競争力を付ける追い風となったのは間違いない。

日本政府にもこうした対応が必要な時期ではないだろうかと切に感じた。
内需で事業が成り立ってしまったことが、同じ小国であるにも関わらず、
日本国民に国外に目を向けさせなかったのも皮肉であるがまだ遅くはない。

まだまだ、日本企業は頑張れるはず!と思いたくなる本。

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2011年11月15日

Posted by ブクログ

先日タイにいったとき、あれ?って思った。5年前訪問したときと随分様子が違った。日本製品より、広告も陳列も韓国が優位。
びっくりしていたときに、この本をみつけました。
韓国のオーナー経営の特徴がすごく面白かったです。
現地にあわせたマーケティングも、現地への人材の派遣方法も、採用についても。今までポロポロと話は聞いたことはあるものの、改めて意図を含めて考えると、なるほどと(^_^)ノグローバルってそういうことなんよな。

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2011年10月06日

Posted by ブクログ

【リード】
サムソンが世界一の家電メーカーに成長できたビジネスモデル

【内容】
○日本企業の弱み・韓国企業の強み
- 内向きの日本企業・外向きの韓国企業
- 日本企業の6重苦
・円高
・進まない貿易自由化交渉
・高い法人実行税率
・厳しい労働規制
・温室効果ガス排出削減
・電力不足
○サムスンの歴史
- 経営哲学
- 韓国版「熱海階段」
○サムスンの強み
- リバース・エンジニアリング
- デザイン
- 地域専門家制度による製品仕様のローカライズ
- ターゲット価格からの引き算方式によるコスト管理
- 継続的な語学学習システム
○サムスンの弱み
- 徹底した実力主義の功罪
- 57歳定年による老後の不安

【コメント】
韓国企業で働いている人たちの中には、長期間安定して働ける日本企業をうらやんでいる人もいるというのがなんか新鮮だった。
なんかロボットのように全身全霊会社に尽くしている人ばかりだと思っていたから。
よく考えてみると今の韓国のような状態を経由して、今の日本があるのだから、思っていたより今の日本の状態は悪くないのかもしれない。
とはいえかつては真似されていた立場なのに負けている現状は、やはり受け入れがたい。今度はサムスンの良い所を逆輸入して、日本企業がグローバルトップになれるよう貢献したい。
あとこの本、新書なのにボリュームたっぷりでお得。

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2011年10月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サムスン、則ち韓国企業の強さはどこからくるのか。

バブル後の失われた20年にもがく日本企業を尻目に戦略的な人材確保と競争精神の醸成と強さの源が感じられる。

一方で後半では、超成果主義や儒教が広く信仰されているが故の世間体へのプレッシャーなどの揺らぎも紹介されている。

先端分野で世界を席巻する韓国の雄、サムスンについて深く理解できる本。


末尾には、トヨタ自動車の章男社長の苦難が書かれている。これはサムスンの新しい社長の器を図るこれからの至難についての一つの例として記されているのだが、章男氏のこれまでの苦難(リーマンショック、品質問題、大震災)の話にやけにジーンときてしまった…やはり日本人だ(..;)

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2011年09月26日

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サムスンの成功について整理。3冊目(最後)

現会長の構築した戦略、マネジメントにより、成功しているが、
市場環境は変わり続けていく。世代も交代する。環境を見据えて変化しないとならない。
自分は、自分たちはどこを目指して変化していくか。

・韓国は、今後、下からは中国に追い上げられ、上からは日本の巻き返しを受けることを恐れている。
・日本にしろ韓国にしろ、一国では中国と戦うことはできない。
・顧客のニーズがテクノロジーからデザインに移っていることをいち早く感じ取り、デザインに力を入れる。
 電子機器はもはや、アパレル業界のような他品種・少量のコモディティ同様の位置づけ。アパレル同様、
 デザインやローカライズ、価格、ブランド力が最重要視される世界。アパレル業界が取る戦略を適用するのも
 1つの手かもしれない。(アセットを無視すれば)
・幸福な働き方を求めて
 韓国も急速に少子高齢化社会を迎える。仕事と生活のバランス。社会保障制度構築が不十分。
 若い世代の価値観、労働間が変わってきている。
・サムスンは今後10カ年計画として、新たな成長戦略5分野へ大規模投資。?太陽電池、
 ?電気自動車向け電池、?医療機器、?LED、?バイオ医薬品。従来のキャッチアップ型から、
 市場創造型への転換を目指す。
・いずれ新体制への移行(李在鎔体制)もあり、サムスンも転換期。→何事も変化する。


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2020年09月21日

Posted by ブクログ

サムスンの創業から現在までの歴史をざっと解説した一冊。サムスンの内部、戦略などもっと踏み込んだ内容を期待したのだけど、その点では少し物足りず。

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2014年03月22日

Posted by ブクログ

サムスンの3代による歴史と取材から見えるサムスンの今の姿が書かれている。マーケット•インと引き算方式の価格設定により、新興国市場でサムスンの世界戦略が成功しているので、なるほどなと思った。

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2012年08月07日

Posted by ブクログ

サムスン流の戦略の一端が読み取れる。
日本の企業がなぜ負けたのか、勝つにはどうすればいいのか、働くなら日本企業とサムスンのどちらがいいのかなど考えさせられる。

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2012年03月01日

Posted by ブクログ

三星がエグいとわかる本。
韓国強いけど、住みたくないし、生活できる気がしない。

韓国では、三星が見本となっているため、何処にいてもきつそう…

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2012年02月26日

Posted by ブクログ

今や世界一の電機メーカーであるサムスンについて、一通りざっくりと学ぶことができます。

今や日本の電機メーカー、ソニーやパナソニックが足元にも及ばない存在となったサムスンですが、そのサムスンの特徴が、「リバース・エンジニアリング」「マーケット・イン」。

サムスンは、基礎研究の分野に原則として投資しません。
それどころか、技術開発や開発設計も、原則として自前ではしない。
それは時間もコストもかかりすぎるから。
では、どうするか。

サムスンは先行メーカーの製品を分析し、構造から機能を逆探知したうえで、オリジナルの設計に必要とする機能を足したり引いたりして、最終的にオリジナル製品をつくるのです。
それによって、無駄なコストをかけず、スピードを確保しています。
つまり、これがリバース・エンジニアリング型の開発なのです。

また、サムスンは世界各国、その国現地仕様に即した製品を開発します。
日本メーカーのように、高品質、高付加価値の製品をそのまま持ち込むむのではなく、現地市場のニーズに合わせて、品質の適正化を行うのです。
すなわち、「マーケット・イン」のモノづくり。
しかし、日本のメーカーは技術や製品中心の「プロダクト・アウト」の発想から抜けきれていません。これが大きな違いとなっているのです。

そもそも日本企業は、これまで一般的にコストの積み上げによる価格設定を行ってきました。
それはコストの合計に利潤やマージンを積み上げる方式です。

それに対して、サムスンは、引き算方式。
初めに消費者の購買意欲や値ごろ感をリサーチして、売り上げが最大となるターゲット価格を設定する。
そして、ターゲット価格にふさわしいコスト構造を見いだすのです。

これらの戦略一つ一つが要因となり、世界一という地域を築き上げました。
これまで韓国メーカーといえば日本企業のマネばかりしているというイメージを持つ方が少なくないと思いますが、今はもはや日本企業がマネすべき対象なのです。

本書を読んで、その事を改めて強く感じました。

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2011年12月04日

Posted by ブクログ

今の携帯がサムスン製だったのをきっかけに購入。
正直今でも「日本製一流、韓国製二流」という感覚は変わらない。
でも、世界的な売上の規模で見れば間違いなく日本企業は負けている。圧倒的にである。
サイゼリアの社長も言ってる「売れている商品がいい商品」という基準でいえば、日本の商品はダメな商品ということになる。
米国に追いつき米国を追い越した日本の歴史があったように、
日本に追いつき日本を追い越した韓国は完璧な勝者だと思う。
人を引き抜かれた、商品を真似された、いろんな言い訳はあるだろうけど、本にもあるようにそれはかつての日本がやってきたこと。
時代はとうの昔にすっかり変わったのだ。
でも、、、「日本製一流」っていう感覚。変わらないんだなぁ。
この感覚が日本をダメにしているんだろうな。いかんいかん。

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2011年11月27日

Posted by ブクログ

どのようにして、サムスンが世界の雄となったかを丁寧につづっている。
環境が人を育てるということを再認識。

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2011年11月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

サムスン。実に気になる会社である。
分析した本がいくつか出ているが、手軽そうなので衝動買い。

後発企業が、選択と集中。そしてオーナー企業ならではの思い切りで世界トップクラスまで一気に駆け上がってきた手法は興味深い。一方でその仕組みの弊害も出始めているようだが、それすら克服してしまいそうなスピード経営は恐るべし。

もはや死後となった、モーレツ社員とモーレツ企業。こことどう戦っていくのか。。

最後に心に残ったのは実は、トヨタの豊田章男氏の言葉。
2015年に世界販売台数1000万台を視野に入れるとするものの、目標とするのは台数ではなく、1000万人の顧客である。と明言したとのこと。この発想は極めて大事だと感じた

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2011年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

改めて企業に大事なものは人財であると感じた。サムスンは徹底的な合理主義かと思っていたが、従業員の家族まで大事にしている所は意外であった。社員の自己実現を手助けする環境整備と惹き付ける企業風土や報酬により好循環が生まれている。

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2011年10月02日

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