あらすじ
「昔はよかったね」――日本人はそう言って今を嘆き、過去を懐かしむばかりだ。昔は安全だったのに、子どもは元気だったのに、地域の絆があったのに、みな勤勉だったのに……。しかしそれは間違いだ。捏造された追憶、あるいは新しいものを否定する年長者のボヤキにすぎない。資料を丹念に分析し、シニカルな視点で通説を次々ひっくり返す。「昔はよかった」病への特効薬となる大胆不敵の日本論。
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Posted by ブクログ
おもしろかった!今まで感じていたいろいろなものに対するもやもやや違和感を、明確に言語化してもらい、痛快に斬ってもらえた感じがした。「安全安心」「絆」「元気をもらえた」に対する違和感、「老人は善で若者は悪」「体感治安の悪化」のうそ・・・等、おっしゃるとおり!と思いながら、一気に読んでしまった。
各章それぞれに、大きくうなずくところばかりで、ひとつひとつあげて書いていくと、結局この本のマルパクリになってしまいそうなので厳選してひとつ、でも各章を貫いている筆者の視点だと思われる箇所を引用したい。
「正義はたやすく暴走する。正義を暴走させるのは、偏見と暴力」