【感想・ネタバレ】東京すみっこごはん 楓の味噌汁のレビュー

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Posted by ブクログ

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天井の雨漏りをきっかけに、すみっこごはんの二階に足を踏み入れた常連のみんな。そこで見つけたノートの中身とは!?訪れる新顔は、SNS映えを気にする読者モデル、普通の生活すら困難な中学生、修行中の料理人、そして誰もが思いがけなかった人。新たな出会いは楓を深く悩ませて…。年齢も職業も異なる人々が集う“共同台所”が舞台の大人気シリーズ第四弾!

最初の2編は苦めのお話。特に『SUKIYAKI』はハッピーエンドにならなくて、胸が痛くなる。
すみっこごはんの礎を築いたお母さんのように、どんな人でも救ってあげられる人になりたい楓。でも、うまくすみっこごはんに繋ぎ止められず、自分の不甲斐なさに悩む。
いつも良い子すぎる楓に、少し距離感じていたけど、目標に近づけなくて悩む姿は共感。常連さんたちのお節介ぶりが、楓を助けてくれたのだと思うと、少し図々しいくらいがいいのかもしれない。

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2019年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

瑠衣のしていたことは張りぼての鎧で自分を守ること。そのむなしさをわかってるけどやめられなくて苦しんでいたけど、最終章では捨ててきてよかった。瑛太の高校進学断念、貧困→低学歴→貧困の負のスパイラルから抜けられない。柿本さんがさりげなく差し出した手も届かず、次回の登場はあるのかな。晴彦の問題に絡んで金子さんの過去が発覚。そして遠藤豊。やっぱり楓のお父さんかぁ。瑠衣と瑛太のことで落ち込んでいた楓が、完ぺきではない由香の姿を知ってよかった。続巻が来年出るそうで、楽しみ。

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2019年07月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今作は3篇。楓のターン。
ルイという読モ女性、瑛太という中学生男子がそれぞれすみっこごはんを訪れるが、彼らが陥っている問題が解決することなく、楓は落ち込む。

ルイは華やかな世界に憧れているが実際は事務のOLで読モ仲間達との付き合いや欲しいものが手に入らない生活、実家の母からの金の無心という現実とのギャップ、自分はどうしたいのか?など悩めるアラサー。
アラサーにしてはルイが幼いな〜と思うのと、読モ仲間の金持ちぶりがテンプレすぎて、私は真剣には捉えられなかったかな。

瑛太はシングル家庭で、修学旅行積立金も払えない。
母は高校進学しなさいと言うものの、お金がない家のため就職しようと思っていたところ、楓の言葉で進学を目指して猛勉強をはじめる。
しかし、母が仕事を失ったことにより進学は断念、就職し、自分にはその資格はなかったんだと自虐的に述べて楓のもとを去っていった。

「人を放っておかない人」で、死後も皆から愛される人だったという母のことを、楓は神格化していて、私は母と違って人を救うことはできないんだ…とたいそう落ち込む。
そんなときに、楓の実の父が現れ、楓は父とはじめて会うことになる。
この実父の身の上話というのが、とても自分勝手でひどいんだけど、楓も楓の祖父も、すみっこごはんメンバー達も、誰も彼を責めることなく許してしまう。
ちょっと今回はご都合主義だな〜、と感じてしまった。
楓がすみっこごはんを大事に思っているのは知ってたけど、そんなに「人助け」をしたがってるとは知らなかったよ…。母のエピソード(自分から謝らない人だったとか)を聞いて、楓は母のことを神様ではなく友達みたいな身近な存在に感じるようになるんだけど、すみっこごはんの常連メンバーがもはや神がかってる良い人集団だから、楓の母の「人間らしい」エピソードが浮いてしまってる感じもしたなぁ。
楓は、一旦すみっこごはんから物理的に離れたほうが心の平穏を保てるのではないか?と、私は思ってしまった。

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2023年11月19日

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