あらすじ
大正十四年(一九二五年)、桜舞う春に作家を志す
23歳の文学青年・小林秀雄は上京してきたばかりの
まだ18歳の詩人・中原中也と運命的に出会う。
自意識の殻に閉じこもり、創作の迷路に入っていた
秀雄に衝撃を与えて、彼の生きざまを根っこから変えていく中也…
そして中也には同棲する一人の女・長谷川泰子がいた――
事実を基にフィクションを交えて描き出す、
文学に人生すべてをかける中也と秀雄…
『彼女とカメラと彼女の季節』月子が描き出す!
まだ無名だった二人の切なく物狂おしい物語が
今、ここに始まる…!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
小林秀雄と同じ心境。最後数ページの心への刺さり方半端ない。ダメージ大(笑)改めて中原中也の才を思い知った気分。♦泰子ちゃんにシベリア買っていってあげる中也可愛い。パン屋に走っていく姿はまさに子ども。可愛い。でも詩を書く時にはとても18歳には見えなくて。こういうところが最果て中也の魅力。
Posted by ブクログ
月子さんの描く、小林秀雄と中原中也の話。
変な特殊能力で戦ったりはしない。
言葉を繰れる人はただ尊敬するしか無く、でも僕は全く言葉について鈍感だ。はたしてそんな人間が、そんなものを繰れる人間を尊敬出来るのだろうか。
Posted by ブクログ
中原中也と小林秀雄は実在の人物。
その出会いと多分別れを描こうとしたらしい。
未完らしいが。
型破りな才能を持った作家ってつきあい辛い人間だよなあというのがよく出ている。
最初中也は女みたいに見えたが、実際の中也もそんな顔つきだったらしい。
ここまで女っぽくもないが。
赤狩りの場面があるが、ここで共産主義と距離を置いているのはいいなと思った。
Posted by ブクログ
<Impressive Sentences>
「「言葉とは、神だ。
僕たち文士はそれを代弁するだけの道化(ピエロ)にすぎない。
そして文学は宇宙だよ。
無限なんだよ。
永遠に掴めっこないんだ。」」
Posted by ブクログ
長谷川泰子……って、骨太で顎太な印象があったけど、漫画では嘘もつかず美的印象を損なわず、いい漫画化かもしれない。
ただし泰子は史実としては、ただ中也の自尊心や幻想を仮託する容器としての、ただの女、だったのではと考えている。
そこにどれだけ沿ってくれるのか、そこをどれだけ逸脱してくれてるのか、期待。
中也と秀雄、ランボーとヴェルレーヌ、啄木と金田一。
この組み合わせは、言ってみれば間違いない。