あらすじ
お待たせしました。シャールさん&「マカン・マラン」復活です! 病に倒れていたドラァグクイーンのシャールが復活し、いつものように常連がくつろげるお店に戻った「マカン・マラン」。そこには、やはり様々な悩みを抱えた人たちが集ってきて?〈擬態〉だけ得意になるランチ鬱の派遣社員へ「蒸しケーキのトライフル」。夢を追うことを諦めた二十代の漫画家アシスタントに「梅雨の晴れ間の竜田揚げ」。子供の発育に悩み、頑張り続ける専業主婦へ「秋の夜長のトルコライス」。そして親子のあり方に悩む柳田とシャール、それぞれの結論とともに食す「再生のうどん」。共感&美味しさ満載、リピート間違いなしの1冊です。
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Posted by ブクログ
マカン・マラン、営業が続いていたようで安心しました。
灯るあかりに新たに引き寄せられてきた人も、お馴染みの人も、その人生まるっと抱え込んでくれるような懐の深さがありますね。
店主のシャールはというと、自分の手術がひと段落したと思ったら、今度は父親を看取るというこれまた大きな試練が待ち受けていて、でも「ひとりじゃない」ことで、シャールなりに乗り越えてまたみんなのところに帰ってくることができました。
背中を押してくれる人、帰りを待っていてくれる人、疲れたら肩を貸して休ませてくれる人、そんな人がいるって幸せですよね。ってことを考えながら読みました。
すべてがきれいにハッピーエンドというわけにはいかないけれど、それでも自分で選んで前に進む登場人物たちのことは素直に応援したい気持ちになれます。^ ^
相変わらずジャダのキャラが好きすぎるー笑笑
振り切ってて清々しいです!
Posted by ブクログ
ふと思い出したのは、息子の小学校で一緒だった、専業主婦のママたちだ。
登校班に一緒に付き添っていたある人は、「なんで仕事をしているの?」とナチュラルに聞いてきて、「仕事の方が向いてるの」と答えたら、「仕事が好きなんだね」と言われた。
なんとなく苦笑いをしたのを覚えている。
私自身も、自分の凝り固まった考え方があるのは自覚しているけれども、無自覚に自分の狭い世界で生きている人たちも、結構多い。
子どもが小さいときには「自分の子どもが同性愛者だったらどうしよう」と雑談のなかで“ふつうに”言ったママ友もいたけれども、「え、別にどうもしなくない?」としか思えなかった。
自分の子どもが、自立できないとか、だれかをいじめていたとか、犯罪に巻き込まれたとか、そっちの方が問題じゃないかと思うんだけど、「同性愛者だったら困るかも」という感覚が、別にそんなに間違ってない、とされてしまう正しさは、ちょっと息苦しくないかと、やっぱり思う。
皆で一緒にお昼ご飯食べないととか、子どもじゃないんだから。
「一緒に行かないなんて、ねぇ…」なんて言われたら、苦笑いで返すしかない。
そんな苦笑いを脱ぎ捨てていくための物語。
自分の正しさをひたすら貫くのはきれいに見えるけれども、死を迎える父の前に、父が思う息子の姿をしていったシャールさんも、それはそれでひとつの正しさだと思う。