あらすじ
東京下町に暮らす主婦・志乃子、50歳。もうすぐ閉店する「かささぎ堂」という近所の喫茶店で、文机と朝鮮の手文庫、そして薄茶茶碗という骨董品を女主人から貰い受ける。その茶碗は、なんと三千万円は下らない貴重な鼠志野だという。一方、志乃子の姉、美乃も長年勤めていた仕事を辞め、海雛という居酒屋の女将になるという。予想もしなかった出会いから、人生の扉が大きく開きはじめる――。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
評価が1から5まであって驚く。
骨董の価値はその人が決めたそれで良いというのと同じだと思った。 本来の価値とは違う次元の価値。
志乃子の価値を見誤ったのは すべての読者ではないかと思う。それを後半覆される。 どこにでもいる普通の主婦のはずだったのに。
「自然にすなおで、自然に謙虚で、自然に礼儀ただしい。」
これが水のかたち。
ちょっと都合が良すぎないか?と誰もが思うだろう幸運が押し寄せているが 志乃子はずっと続くなどとは思っていない。
たとえば 今 当たり前に思っている日々の出来事も 思い上がり故に当たり前に感じているのかもしれない。幸運なのだ。
もう一つの文机に関わる話は実話であることに驚愕する。 実際に経験した方々の口は重い。
偶然と必然、 どちらが意味があるのか時代によって扱われかたが変わったように思う。
白ナマズ 純白の鳥 『劫』 長い長い時間の持つ意味。
「信じると決心したら信じられるようになっていく。」